コラムを書いた人
小原美佑
トレーナーズラボ第12期生の小原美佑です。
こんにちは。パーソナルトレーナーのmiyuです!
今回は生理学についてお話ししていきます。
生理学なんてトレーニングに関係あるの?初めはそう思いますよね。
実は、生理学とトレーニングはとっても深い関係があります!!
パーソナルトレーナーにとって、生理学はしっかりと頭に叩き込んでおかなければいけないものです。
1.ATPとは?
2.ホスファゲン機構
3.解糖系機構
4.酸化機構(有酸素性機構)
5.3つのエネルギー機構の特徴
まず、生理学でとてもよく出てくるATPについてお話しします。
“ATP”という言葉、中学校の理科の授業などで聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
ATPとはアデノシン三リン酸の事です。
その名の通りアデノシンに3つのリン酸が付いています。
生体エネルギーは三大栄養素である、炭水化物、脂質、たんぱく質から生成されます。
この三大栄養素から、異化作用によって作り出されたエネルギーのことをATP(アデノシン三リン酸)と言います。
※異化作用…大きな分子を小さい分子に分解してエネルギーを取り出す代謝過程
ATPは主に筋肉で使われます。ATPが使用されたら、筋活動を持続する為に再合成が必要になります。
ATPを再合成する機構は3つあります。
ホスファゲン機構、解糖系機構、酸化機構です。次はこの3つの機構を説明していきます!
先程もお話ししましたように、ホスファゲン機構はATPを再合成することができます。
ATPは活動エネルギーとして使われたら、ADP(アデノシン二リン酸)に変化します。
ホスファゲン機構では、このADPとクレアチンリン酸が結合して、ATPとクレアチンが産み出されます。
ATPはまた活動エネルギーとして使われ、クレアチンはリン酸と結合して肝臓に行くか、尿中排泄されます。
次は解糖系機構です。解糖系機構では、炭水化物を使用してATPの合成を行います。
解糖系機構は速い解糖と遅い解糖があります。
まず、炭水化物(糖質)を異化しピルビン酸にします。
ピルビン酸から乳酸へ変換することでATPが生産されます。これを速い解糖と言います。
速い解糖では、血液中の乳酸が多くなる事でことで、成長ホルモンが分泌され、体脂肪燃焼が促進されます。
また、先程炭水化物から異化されたピルビン酸は、酸化機構でも使われます。こちらを遅い解糖と言います。
次は酸化機構です。酸化機構では、低強度の運動や安静時にATPが供給されます。
炭水化物→脂質→タンパク質の順で利用されます。
先程のピルビン酸は、十分な酸素があればミトコンドリアに輸送され、アセチルCoAまで分解し、クエン酸回路に入ります。
クエン酸回路によりATPは合成されます。
出典: https://ja.m.wikipedia.org/wiki/クエン酸回路
ATPは先程紹介した機構によって、作られる速度・数が変わってきます。
ホスファゲン機構は、生産速度は最も速いですがATPを数個しか作り出す事ができません。
逆に酸化機構では、生産速度は遅いですが30個以上のATPを作り出す事ができます。
このように、3つの機構によってATPは生産されています。
以上がパーソナルトレーナーに必要な生理学の知識になります!
難しいですが、トレーニングの強度・運動時間を設定するのにとても大切になってきますので、しっかりと頭に入れておきましょう。
最後までお読み頂きありがとうございました。
次回は、生理学VOL.2です!運動強度・継続時間、糖新生、ホルモンについてお話ししていきます。
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