トレーニングに必要不可欠?パーソナルトレーナーが教える生理学『VOL.1』!

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こんにちは。

パーソナルトレーナーの清瀬淳です。

パーソナルトレーナーに生理学は必要なのかどうか、どうして必要なのかそのことについても書いて行きたいと思います。

人間のエネルギーの作られ方

人は食事から栄養素を摂取します。食事で摂取した炭水化物、脂質、たんぱく質などの主要栄養素から体の中で利用可能なエネルギー形態への変換します。

これらを異化作用同化作用と言います。

異化作用とは、大きい分子(食事)を小さい分子に分解することによりエネルギーが放出されます。摂取した栄養をガソリンとして使うイメージです。

その異化作用によって三大栄養素から作り出されるエネルギー体を

ATP(アデノシン三リン酸)と言います。ATPが運動によって使われるとADP(アデノシン二リン酸)になります。

同化作用とは異化作用とは反対に、小さい分子を大きい分子に合成します。こちらは摂取したエネルギーを体の中に貯めこむイメージです。

異化作用、同化作用この二つをまとめて代謝と言います。

ATPってどうやって作られるの?

なんとなく食事からエネルギーが作られてることは分かったと思います。ここからさらにATPについて深堀します。

ATPは主に筋肉を動かすのに使われます。しかし筋内に貯蔵されているATPは限られているため、運動を続けるにはATPの再合成が必要になってきます。ATPを再合成、産生する経路は三つあります。

ホスファゲン機構解糖系機構酸化系機構です。

それぞれを詳しく見ていきましょう。

ホスファゲン機構とは

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ホスファゲン機構は短時間もしくは高強度の運動をした時にATPを産生する機構になります。例えば、高負荷のベンチプレスや100mダッシュとかですね。
体を動かす時には、筋肉を収縮させるためにエネルギーが必要にです。そのエネルギーはATPが分解することで生み出されます。しかし分解し続けるとATPが無くなってしまいますよね。
ADPになったものを再びATPに再合成することで運動が続けられます。

ATPから分解されて、リン酸が少なくなったADPに、クレアチンリン酸が持っているリン酸を分けてもらいます。

そしてADPは、クレアチンリン酸から分けてもらったリン酸を自分に取り込むことで、ATPに再合成するというわけです。

APPP(ATP)→APP(ADP)+P(リン酸)→APPP(ATP)

解糖系機構とは

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解糖系機構は、200m〜1,500mの陸上競技や球技全般、また筋力トレーニング等で頻繁に活用されます。
こういった運動では、それなりに強度の高い運動をしばらく続ける必要があるため、ATPの供給速度と持続時間が両立されている必要があります。

解糖系機構は筋肉に蓄えられたグリコーゲンあるいは血中に運ばれたグルコースといった炭水化物を分解しATPを産生します
この解糖系は速い解糖と遅い解糖が存在します

速い解糖
速いエネルギー供給が必要な場合に使用され無酸素的解糖とも呼ばれています。乳酸への変換でATPを生産します。

遅い解糖
エネルギー要求が高くなく、細胞内の酸素量が十分な場合に動員されます。有酸素的解糖とも呼ばれています。遅い解糖では速い解糖とことなり、ピルビン酸のままミトコンドリアによって輸送されますその際にクレブス回路とよばれる電子伝達回路(酸化機構)に入ってATPを産生します。

酸化系機構とは

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安静時や有酸素運動中のエネルギー供給源になります。ATP生産には炭水化物、脂質、たんぱく質が使用されています。安静時に使用されるエネルギーは70%が脂質、30%が炭水化物から供給されています。
運動強度が上がるにつれて脂質から炭水化物へと変化し、飢餓状態や90分を超えるような長時間の運動ではタンパク質が代謝されます

酸化機構では解糖系と途中まで同じ経路をたどりますグルコースがピルビン酸に分解され、ミトコンドリアに入るとアセチルCoAに変換されクレブス回路に入りATPを産生します

すべてを理解しようと思うと大変ですのでこういう回路で有酸素運動中は脂質と炭水化物からATPが産生しているんだなという認識で大丈夫です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?かなり複雑ですが、各運動のエネルギー源を理解することで、ダイエットやバルクアップがより効率的に行えます。パーソナルトレーナーには必須の学問だと私は思います。

簡単にまとめると…
ATPという物質が筋肉中にありエネルギーを運んでくれている
ATPの供給機構は3つ(ホスファゲン機構、解糖系、酸化機構)
瞬発的運動にはクレアチンが使われる
解糖系では乳酸が発生
長時間の運動には脂質と炭水化物が使われる

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上記のようにエネルギー供給源を決定する要因としての優先順位は運動強度、次に運動時間が大きく関わっているということになります。

運動のスピードや負荷が上がればホスファゲン機構〜速い解糖。負荷が低く遅い運動になれば遅い解糖〜酸化機構と覚えると分かりやすいでしょう。

次回は生理学vol2トレーニングに必要なホルモンに続く!

清瀬淳

コラムを書いた人
清瀬淳

トレーナーズラボ第8期生の清瀬淳です。

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