コラムを書いた人
清瀬淳
トレーナーズラボ第8期生の清瀬淳です。
皆様こんばんは。
パーソナルトレーナーの清瀬淳です。
前回に引き続き今回も生理学のお話になります。
生理学を勉強すると何に役立つの?勉強した後にケトジェニックダイエットをした方が効果があるの?
私は効果があると思います。なぜなら生理学を知ることでより筋肉を残しつつ体脂肪のみを燃焼させる方法だったり、ボディメイクに有効なホルモンの分泌のさせ方、抑え方が分かるからです。知っている方が確実に効率的かつ安全にダイエットすることができると私は考えます。
糖新生とはトリグリセリド(中性脂肪)乳酸、アミノ酸(筋肉)から糖を生成する経路のことです。わかりやすく申しますと糖以外から糖を作り出すという。
この糖新生は上記の通り筋肉も分解してしまいます。条件としましては
1.長期の飢餓 2.90分以上の運動
で、たんぱく質を分解していきます。全てのボディメイクにおきまして、筋肉はエネルギーを消費、力の発揮、体形の維持や向上においてとても大切な要素です。このことから筋の分解は最小限に留めなくてはいけないと考えます。
ホルモンとは、体内で生成・分泌され、特定の臓器や細胞を刺激し活性化させる化学物質の総称であるとされています。このホルモンの中にダイエットやボディメイクに関わってくるものがございます。
インスリン・グルカゴン・成長ホルモン・テストステロン・エストロゲン・プロゲステロン・コルチゾール・甲状腺ホルモン
上記について詳しく説明していきます。
インスリンとは血糖値を下げるホルモンで血糖をコントロールするのに使われるホルモンです。膵臓のランゲルハンス島のβ細胞から分泌され糖質の代謝に関与します。
またインスリンは同化ホルモンであり、筋の合成に最も強く働くとされています。主な理由としては、インスリンがグルコースと結びついて筋肉の繊維に運ばれる際に、筋肉は血中のアミノ酸やクレアチンも同時に取り込むからです。そのためインスリンには、アミノ酸とともに筋繊維に受容される時に、筋合成を促す化学反応を引き起こしたり、筋分解を抑える作用があるのです。
インスリンはアミノ酸が筋細胞内に入るスピードを促進させる作用も有ります。 より多くアミノ酸が筋細胞内に摂り込まれるという事は、より大きく筋肉が発達する事を意味します。 それ故インスリンはバルクアップの鍵を握るのです。
グルカゴンとは主に血糖を上げる働きがあります。インスリンと反対で低血糖を起こさないために血糖をコントロールしております。血糖は常に活動するために使われて、脳のエネルギーも血糖が使われます。しっかり補充してあげないと低血糖状態になります。
それを避けるために肝臓に貯蔵したグリコーゲンを、またグルコースという血糖に送れる形に変えるのがグルカゴンの働きです。
血糖値を上げるということは、血糖を供給することに変わりありませんから、グルカゴンというのは筋肉や脂肪を燃やして血糖を作り出すホルモンということになります。
ボディメイクにおいて筋肉の分解は最も避けたいことなのでこまめに食事をして筋分解を抑えましょう。
成長ホルモンは下垂体前葉から分泌されるホルモンです。その名の通り体内で人間の成長を促す役割があります。体の様々な組織の成長を促すだけではなく代謝をコントロールする役割もあり、それらの役割がダイエットや体型作り、美容面に活用できると注目されております。
また脂肪細胞から脂肪酸の放出を刺激するので脂肪の分解を促進してくれます。
成長ホルモンという言葉から、成長期を過ぎた大人には必要ないものと考えてしまうかもしれません。
しかし、成長ホルモンは大人にとっても大切な役割を果たしています。成長ホルモンには傷ついた細胞を修復する役割があり、仕事で疲れた体やケガした体を回復させてくれます。
成長ホルモンは思春期〜20歳をピークに加齢と共に分泌量が低下します。1年に16%もの分泌量が低下すると言われており、50代の成長ホルモンの分泌量は20代の分泌量の50%まで低下します。
この成長ホルモンは血中の乳酸濃度の上昇を感知して分泌が促されるため、解糖系の運動に反応しやすいです。
その他22時から翌2時で分泌が上昇しますので、早めに就寝することが体脂肪減少に繋がっていきます。
テストステロンとは男性ホルモンのことです。男性は精巣から、女性は卵巣、副腎から分泌されます。
このテストステロンは成長ホルモンの分泌の促進だったり、成長ホルモンの働きと相乗効果を持つためダイエットにも非常に有効でまた、筋のたんぱく質を合成してくれるので筋肥大にもとても影響があるホルモンです。
筋肉は絶えず合成と分解を繰り返しておりますが、合成が分解を上回らない限りは筋肥大は生じません。テストステロンが多く分泌されることにより、筋肉を合成する指令が多く出されるということになり、それだけ筋肉の合成が促進されます。
また女性は男性に比べると20分の1しか分泌されないというデーターがあります。女性が中々筋肉が付かない理論はこの事から来ています。テストステロン量が少ないために筋肉が成長しづらいのです。
血清テストステロン濃度を上げるには、大筋群のトレーニングで上昇しやすいです。デッドリフトや、スクワット、クリーンなどです。他には、高重量の負荷設定や高重量のトレーニング、短い休憩時間などが増加を高めます。その他コンパウンド法など複数のエクササイズの実施でも上昇します。
テストステロンは筋力向上、筋肥大に切り離せないホルモンということですね。
コルチゾールとは、 副腎皮質で生産されるステロイドホルモンの1つで、 主にストレスと低血糖に反応して分泌されます
別名ストレスホルモンと呼ばれており、言葉通りストレスを感じますと分泌されてきます。
コルチゾールの働きとしましてはアミノ酸を糖質へ変換、たんぱく質分解酵素の増加、たんぱく質合成の抑制、筋力の低下などになります。
見ての通りなるべく分泌させたくありませんよね?
テストステロンとコルチゾールは一方が増えるともう一方が減るという関係にあるため、テストステロンが増えればコルチゾールを減らすことができます。
この2つは女性ホルモンになります。エストロゲンは、卵巣ホルモンとも呼ばれ、生理周期の前半の期間を安定させる役割を担っています
プロゲステロンは、黄体ホルモンとも呼ばれ、生理周期の
後半期間の維持、妊娠黄体の形成などを行います。
エストロゲンが多く分泌されている時期は、心身ともに快調で、集中力もアップ。またエストロゲンは、内臓脂肪を見つけると血中に流してエネルギーとして使い、小さくします。これは妊娠後、子宮が十分な大きさになるように内臓脂肪を減らしてくれる働きによるもの。内臓脂肪が減りやすいこの時期をぜひ利用しちゃいましょう。
反対に、プロゲステロンが多く分泌している時期は、疲れやすく気分ものらないので、ダイエットの効果が出にくいです。
ダイエットをスタートするなら、ホルモンの分泌サイクルに合わせるのがポイントです。
甲状腺ホルモンとは甲状腺から分泌され、全身の細胞に作用して代謝率を増加させる働きを持ちます。血液の流れに乗って全身の細胞にはたらきかけ、新陳代謝を活発にしています。また、骨や神経、精神状態にも関わり、子どもの成長や発育を促進するなど、人間が生きていくうえで必要なホルモンです。
全身の活性化を促進するホルモンです。
しかし分泌量が体内で増えると必要以上に働きが活発になり、全身の代謝が高まります。落ち着きがなくなり、疲れやすく、体がだるくなったりもします。また汗をよくかくようになり、暑がりになります。脈拍数が100~120と多くなり、動悸がして手足に力が入らず、指先が震えたり、息切れがしたりします。食欲が旺盛になり、よく食べるのに空腹を覚え、喉が渇き、イライラして眠れなくなります。
一方でホルモンの分泌が不足すると心身の働き全体が低下しますが、初期の段階では症状があまり出ないことも多く注意が必要です。疲れやすさやだるさは同じですが、汗をかかなくなり、寒がりになります。加えて、脈拍数が少なくなり、動作が鈍くなり、筋力が低下します。食欲も低下し、あまり食べていないのに体重は増加し、気力がなくなり、物忘れすることが多くなります。
いかがでしたでしょうか?
生理学を勉強して、私は今まで何も考えずにトレーニングをしていたのだと気づかされました。
身体は様々なホルモンの働きを受けて健康維持を行います。ボディメイク も同じく、ホルモンの働きを利用して行っています。
ホルモン分泌はどのように作用するか?どうすれば分泌を促せるか?このようにホルモンの知識を深めていく事もボディメイク を安全に行っていくことにつながります。
生理学を知りより効率的にトレーニングする方法が身に付き良かったと思います。
この得た知識でクライアント様にも自信を持って案内できると私は思っております。
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