パーソナルトレーナーが学んだ生理学『VOL.2』

こんにちは。

今回も前回に引き続き生理学について書いていきます。

私は、2ヶ月間のケトジェニックダイエット(糖質制限ダイエット)を経験しました。生理学を学んでからと学んでいない状態で行うのは、大きく差が出ると思いました。
なぜなら、最初の1週間で体重が2〜3kg減ったのに、次の週からは落ちる量が減ってしまったといったモチベーションの低下、筋肉の分解を抑える食事のタイミングや運動方法を知れるからです。その為にも、生理学の知識を持っていた方がトレーニングにもダイエットにも大事だと考えました。

目次

・糖新生とは

糖新生とは、エネルギーを作るのに必要な物質である糖が不足した際などに、糖質ではない物質を糖に変えてエネルギーを作り出すことをいいます。
しかし、この糖新生、タンパク質(筋肉)も糖に変えてしまいます。いわゆるカタボリックです。前回でもお話ししましたがエネルギーは炭水化物→脂質→たんぱく質の順番に利用されます。長時間のお腹がすいた状態90分以上の運動などで炭水化物や、脂質が少なくなると筋肉が使われてしまうのでこまめに食事を取り、自分の栄養状態にあったトレーニングをしていきましょう。

・ボディメイクに関わるホルモン

筋力トレーニングにより体に一定の負荷を与えることにより、体は様々なホルモンを分泌します。そこで、ボディメイクに関わるホルモンとその効果について説明していきます。

・インスリン

インスリンは、筋肉を増やすときに最も重要なホルモンのことです。
しかし、インスリンには、筋肉を増やす働きだけでなく、脂肪を増やす働きもあるので注意しましょう。インスリンは、糖質が吸収されると血液に入って血糖値が上がり、それに反応して分泌が増えます。主な役割のひとつが「筋肉内にエネルギーとなる糖を送り込む」、もうひとつの役割が「筋肉へのタンパク質の取り込みの促進」です。それにより、筋トレ後にタンパク質と炭水化物を同時に摂取すると筋肥大の効果が高まります。

・グルカゴン

インスリンと反対に、血糖を上げる働きがあります。空腹になり低血糖になると、グルカゴンを分泌します。 グリコーゲンの分解を促進グリコーゲンの合成を抑制、アミノ酸などからの糖新生を促進するため、筋肉を分解してしまいます。

・成長ホルモン

成長ホルモンの働き

・骨・筋肉の成長を促進・修復
・肌の再生
・疲労回復・疲労物質の排出
・タンパク質の合成
・脂肪の蓄積を抑える・燃焼を促進させる

無酸素運動などの高強度なトレーニングで乳酸が出る事で、成長ホルモンが分泌されます。
また、22時~翌2時の時間帯でより多く分泌されるため、早めの就寝が必要です。

・テストステロン

男性ホルモンと言われているテストステロン。
骨や筋肉を作りあげるのに大切な働きがあり、成長ホルモンの放出を促進します。また、体脂肪を減らしていく働きもあります。

テストステロン濃度上昇の要因

・大筋群を使うエクササイズ(脚トレ)
・85%〜95%1RMの負荷でレストは30秒〜60秒
・コンパウンド法などの複数エクササイズ
・2年以上の筋トレ

※女性は男性の20分の1しか分泌されないため、筋肉がつきづらいです。

・エストロゲンとプロゲステロン

エストロゲンプロゲステロンは女性ホルモンとも言われており、周期的に分泌されるホルモンです。
エストロゲンは、脂肪代謝を促し、内臓周りについた内臓脂肪を減らす役割や、精神の安定等の効果があります。月経周期にともない大きく増減し、月経中に低く、月経が終わってから一週間後ぐらいに非常に高い値を示します。
プロゲステロンは排卵後から月経がスタートするまでに多く分泌される。脂肪や水分を溜め込む作用があり、浮腫みやすくなります。また、メンタルが不安定になってイライラが募るようになります。
女性は、ホルモンの影響により、月経1週間前から、脂肪を溜め込みやすくなるため、体組成で筋肉量が減り、脂肪が増えるといった変化が見られます。しかし、月経が終わると元に戻ります。

・コルチゾール

ストレスホルモンとも呼ばれているコルチゾールは、異化作用があり、筋肉を分解してしまいます。筋トレをしている人は、出来るだけ分泌を抑えたいホルモンです。分泌されるタイミングは、朝の起床後や長時間のトレーニング、ストレスを感じた時です。

・甲状腺ホルモン

甲状腺は、首の前面・喉仏のすぐ下にある、臓器です。ここで、「甲状腺ホルモン」が生成されます。糖質、脂質、タンパク質の代謝など、新陳代謝の過程を刺激し促進する作用があります。その他、交感神経を刺激したり、全身の発育や、筋力維持・強化といった全身を活性化するホルモンです。

・生理学を学んだ感想

生理学は、日々のトレーニングや日々の食事などに多大な影響を及ぼしてます。筋肉を増やしたい、痩せたいと思った時、トレーナーとして活動するようになったときに、トレーニングによって使われる栄養素、効率の良い筋肉の付け方、ホルモンなどは、絶対に必要な知識だと思いました。

今回は2回に渡って生理学をお伝えしまたが、少しでも読んでいただいた方の新たな知識となれば嬉しいです!最後までご覧いただきありがとうございました。次回は栄養学です。よろしくお願いします!

毛塚颯優

コラムを書いた人
毛塚颯優

トレーナーズラボ第20期生の毛塚颯優です。

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