コラムを書いた人
毛塚颯優
トレーナーズラボ第20期生の毛塚颯優です。
こんにちは。
基本的な減量には、脂質を調整して行うローファットダイエットと糖質を調整して行うケトジェニックダイエットの2つがあります。断食ダイエットと呼ばれる減量法もありますが、筋肉を作るためには、食事がとても大切です。食事をしっかりとして筋肉を残しながら脂肪だけを落としていくにはこの2つで行うのが理想的です。
今回はケトジェニックダイエットについて説明していきます。
「高タンパク、高脂質、超低炭水化物」をすることにより、脂肪を減らしていくダイエットのことです。「糖質制限ダイエット」とも言われたりします。糖質を減らすことで、エネルギー源がケトン体に切り替わった状態(身体をケトーシス状態)へもっていくことで効果的に脂肪を減らしていく方法です。糖質を摂取しないことにより、血糖値の急激な変動が発生せず、あまり空腹を感じず、外食もしやすいといったメリットがあります。
基礎代謝とは、私たちが無意識に行っている生命活動で必要になるエネルギーの消費で、1日中寝ているだけでも消費するカロリーのことです。基礎代謝量は1日のうちに消費するエネルギーの約70%もあります。そのため、基礎代謝が低下すると全体的なエネルギー消費量も低下します。
1日の推定消費カロリーとは、基礎代謝と身体活動レベルをかけ合わせたものです。
・身体活動レベル
低い(I)
基礎代謝量×1.50(1.40~1.60)
生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
ふつう(II)
基礎代謝量×1.75(1.60~1.90)
座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場
高い(III)
基礎代謝量×2.00(1.90~2.20)
移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合
PFCとは
P:たんぱく質
F:脂質
C:炭水化物
の三大栄養素のことです。
摂取カロリーのうちこれらの三大栄養素がどれくらいの割合であるかを示した比率になります。
厚生労働省では、「エネルギー産生栄養素バランス」として、生活習慣病の予防・改善の指標となる三大栄養素の目標量を以下のように示しています。
たんぱく質:13~20%
脂質:20~30%
炭水化物:50~65%
ダイエットではこの3つのバランスを調整して行います。
ケトジェニックダイエットを実施するにあたって、どのように栄養を摂取していくのかを説明していきます。
まず、先ほど説明した基礎代謝量を知る必要があります。通常は体組成計を使って測るのですが、無い方のために計算式を載せておきます。基礎代謝は年齢や性別で多少の違いがあります。以下は、厚生労働省が発表している計算式です。
・15~17歳の男性「27.0×体重(kg)」女性「25.3×体重(kg)」
・18~29歳の男性「24.0×体重(kg)」女性「23.6×体重(kg)」
・30~49歳の男性「22.3×体重(kg)」女性「21.7×体重(kg)」
・50~69歳の男性「21.5×体重(kg)」女性「20.7×体重(kg)」
1.基礎代謝量が分かりましたらご自身の活動に合わせた、身体活動レベルを掛けることで、1日の推定消費カロリーが出ます。
2.推定消費カロリーから500kcal〜1000kcalを引いた数値が目標の摂取カロリーです。
3.PFCを3:6:1の割合にして、それぞれの摂取するカロリーを決めます。
4.P(たんぱく質)とC(糖質)は1gあたり4kcal
F(脂質)は1gあたり9kcalですので、3で決めたそれぞれのカロリーを1gあたりのカロリーで割ることで摂るべきグラム数が出ます。
このように4つの手順で決めていきます。
そうすることで、全体の摂取カロリーを目標摂取カロリーに合わせることができます。
例
1.2000(基礎代謝量)×1.5(身体活動レベルⅡ)=3000kcal(推定消費カロリー)
2.3000-500=2500kcal(目標摂取カロリー)
※-500カロリーで計算
3.3:6:1に分ける
P750kcal F1500kcal C 250kcal
4.P=750÷4=187 187g
F=1500÷9=166 166g
C=250÷4=62 62g
以上でケトジェニックダイエットについての説明とやり方でした。ご自身の基礎代謝量から摂取カロリーを決めていくことで、順調に減量を進めていくことができます。少し計算が複雑ですがぜひ試してみてください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。
次回もよろしくお願いします!