生理学・栄養学に基づくパーソナルトレーナーのケトジェニックダイエット実践録
今回は、これまで学んできた知識をベースに60日間のケトジェニックダイエットに挑戦したので、その記録を書かせていただきます。初めての減量だったため、減量のプロとは異なる初心者(マインド)ならではの視点でお伝えできればと思います。
目次
1.結果報告
体重71kg⇒65.4kg
体脂肪率15.1%⇒13.5%
2か月で5.6kgの減量となりました。
結構減るものだなぁと思われるでしょうか。
数々の失敗があったので、今回は反省点を綴っていきます。
2.ケトジェニック中のトレーニング
まず、最初の1週間はケトーシスに切り替わることで体重が一気に落ちます。私も2.2kgの減少を体験しました。これは、体内のグリコーゲンが枯渇して水分が抜けたことが要因です。なので、必ずしも脂肪ばかりが減っているわけではありません。
分かっていてもこれだけ減少していると達成感が生まれます。そして、「もっと減らすぞ!」と欲が出ます。結果、高負荷の運動と過度な食事制限を行ってしまいました。
ケトジェニックダイエット中は、糖質をメインのエネルギー源とすることができないため、低負荷高レップの筋トレの方が向いています。ここでやる気を出して高負荷のトレーニングを行ってしまうと、筋肉を分解してエネルギーに充ててしまいます(糖新生)。
体重減少の割に体脂肪率があまり下がらない場合、筋分解を疑った方が良いかもしれません。運動強度の調整のみならず、過度な空腹が継続しないように適宜栄養補給ができるように準備をしておくことをお薦めします。
3.MCTオイルと空腹感と
MCTオイルは、中鎖脂肪酸に分類されるのですが、一般的な食用油に含まれる「長鎖脂肪酸」と比べると、分子量が半分くらいであるため分解されやすく、消化が早いという特徴があります。そのため、体脂肪として蓄積されにくいため、ケトジェニックダイエット実施においてよく推奨されています。
私も開始当初はMCTオイルをコーヒーに入れて飲んでいましたが、中断しました。理由は、空腹ゆえです。
私は普段、できるだけ肉・魚を摂らないようにしているので、たんぱく質や食物繊維が豊富な玄米、キヌア、オーツ、豆類等を中心に食べていました。ところが、ケトジェニックダイエットとなると、穀物類はすべて口にできなくなります。ナッツ類にも頼りましたが、質量と比較してカロリーが高いため、あまり多くは口にできません。結果、たんぱく源はほぼ豆腐でした。
豆腐は消化負担が大きくないため、空腹感と日々格闘していました。そんな中で、満腹感のないコーヒーに高カロリーの油を入れるのは勿体ないという思考になり、サラダのドレッシング代わりにMCTオイルと塩胡椒を使用する方法にシフトしました。
4.所感
たんぱく源が偏っていた影響からか、終盤は、頭痛・立ち眩み・眩暈といった症状にずっと悩まさました。ケトジェニックダイエットの魅力として空腹感を感じにくいという利点をよく聞きますが、食スタイルによっては、なかなか実施ハードルの高いダイエットであると感じました。