パーソナルトレーナーが取得するNSCA資格って何??

日本でパーソナルトレーナーとして活動するに際して、特段の資格は必要とされていません。しかしながら、数多くいるパーソナルトレーナーの中から誰に教わるかを考える際、その人の何を見るでしょうか。
・身体
・SNSの投稿内容やフォロワー数
・コンテスト実績
これらも有用な判断材料ですが、指導力とイコールではありません。

そんな中で、「私は有資格者です!」と言われると、なんとなく信用できそうだな、第一関門はクリア!といった意識が働きそうです。
そこで、今回はNSCA-CPTという資格についてまとめました。

目次
1.NSCAという団体について
2.NSCA-CPT とNSCA-CSCCとの違いについて
3.NSCA-CPTの資格取得条件について
4.次回予告

1.NSCAという団体について
1978年に設立されたNSCA(The National Strength and Conditioning Association)は、世界中のストレングス&コンディショニング※および関連するスポーツ科学の専門家育成を目的とした非営利団体です。
研究に基づく知識とその実用化による競技パフォーマンスとフィットネスの向上をミッションに掲げています。
本部は米国(コロラド州)にあり、日本にも支部(特定非営利活動法人NSCAジャパン)が1991年に設立されました。


ストレングス:適切な筋活動をコントロールするための能力(筋力、パワー、筋持久力、スピード、バランス等)
コンディショニング:競技パフォーマンスに関連するトレーニングにより身体的準備を整えること。快適な日常生活を送るために、筋力や柔軟性、持久力等を総合的に調整すること。

2.NSCA-CPTとNSCA-CSCCとの違いについて
専門家育成を目的とするNSCAはいくつかの認定試験を用意しています。
今回はそのうち日本語で受験可能なNSCA-CPT とNSCA-CSCCについてご紹介していきます。

NSCA-CSCC
傷害予防とスポーツパフォーマンス向上を目的とした、安全で効果的なトレーニングプログラムを計画・実行する知識と技能を有する人材を認定する資格。
指導対象は主にアスリート、スポーツチームです。栄養、ドーピング、生活習慣に関する指導など、教育者的側面も併せ持っています。

主な資格取得者:ストレングスコーチ、アスレティックトレーナー、パーソナルトレーナー、医師、フィットネスインストラクター、研究者等

NSCA-CPT
健康と体力のニーズに関して、評価・動機づけ・教育・トレーニングやコンディショニング全般の指導を行う人材を認定する資格。
年齢・性別・経験を問わず幅広い層へのトレーニング指導を想定するため、医学的、運動生理学的な専門知識とトレーニングの指導技術が必要となります。

主な取得資格者:パーソナルトレーナー、フィットネスインストラクター、スポーツ指導者、理学療法士、柔道整復師等

両者の大きな違いは、どのような方に指導を行うのか、という点です。
ご自身の将来的な活動フィールドを想定しながら取得資格を検討する必要があります。
パーソナルトレーナーとして活動することを踏まえると、幅広い層へのトレーニング指導が想定されるので、一般的にはNSCA-CPTの取得の方が適しているといえるでしょう。

3.NSCA-CPTの資格取得条件について
①NSCAジャパン会員
年会費(正会員:13,200円/学生会員:11,000円)がかかりますが、機関誌の閲覧や試験対策テキストの割引購入が可能となります。
②満18歳以上
③高等学校卒業者または高等学校卒業程度認定試験(旧:大学入学検定試験)合格者
④有効なCPR/AEDの認定者※
⑤NSCA-CPT認定試験合格者

※通常オンラインのみのコースは不可とされていますが、コロナウイルスの影響によりオンライン形式の講習会も有効とする暫定措置がとられています。

一般市民向け 応急手当WEB講習 消防庁が一般市民向けに、救命講習をWEBで提供します。心肺蘇生・AEDの活用などの応急手当を学ぶことができます。 www.fdma.go.jp

4.次回予告
受験料(46,000円)もテキスト代も数万円と高価なので、資格取得に係る金銭的負担は軽視できません。受験を決めたからには、一発で合格したいものです。ということで、次回は、受験方法や勉強法についてお伝えしていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。