パーソナルトレーナーはボディメイクの大会・コンテストに出るべきなのか

本日のタイトルに関して、「出る」にも「出ない」にも積極的な理由が必要だと思います。パーソナルトレーニングは、設定した目標に向かってお客様とトレーナーとが二人三脚で進んでいくものです。普段からトレーニングが習慣化しているトレーナーにとって、お客様の辛さに共感できる目標の一つが、大会への出場ではないでしょうか。明確な期日に向かって過酷な減量等、本気で挑むからこそ見えるものがあると考えます。
自身もお客様と同じく目標に向かって努力している身であることを示すことで、より良き理解者・伴走者になれるのではないでしょうか。なので、私はトレーナーとして大会に出るという選択をしたいと考えています。

目次
1.大会のカテゴリ
2.カテゴリの選び方
3.同カテゴリ内の比較について

1.大会のカテゴリ
大会出場を考えるにあたり、どの大会に出場するかですが、国内において大会を主催している団体はいくつもあり、主要な団体は下記の通りです。
JBBF/FWJ/BBJ/SSA/NABBA JAPAN/SBC
それぞれの団体にカラーがあり、例えば、同じフィジーク系の大会であっても求められる身体は微妙に異なるようです。実際に大会を観に行って、雰囲気や求められる身体を掴むことも有用かと思います。
以下、大まかにではありますが、男女別のカテゴリと主催団体等について記載していきます。

男性カテゴリ
①ボディビル
最も多くの筋肉量が必要とされるカテゴリ。全身全ての筋肉が審査対象です。
大会主催団体:JBBF, FWJ, NABBA

②クラシックフィジーク
フィジークとボディビルの要素を併せ持ったカテゴリ。ボディビルの次に筋肉が必要とされます。
大会主催団体:JBBF,FWJ

③マスキュラーメンズフィジーク
メンズフィジークと同じシルエット体型を基本としながらも、メンズフィジークより全体的に一回り大きい体型で、バランスよく筋肉がついていることが評価に繋がります。
大会主催団体:JBBF

④フィジーク
逆三角形の上半身が評価され、筋肉の大きさ、バランス等が重視されます。ボディビルよりもライトでスポーティーさ・爽やかさに重点が置かれます。
大会主催団体:JBBF, FWJ, SSA, NABBA(バミューダモデル)

⑤スポーツモデル(団体によって呼称が異なる)
筋肉のカットや全体のバランスなどが求められます。トップ選手はフィジーク選手にも負けない筋量を持っています。
大会主催団体:BBJ(ベストボディジャパン部門), SSA(スポーツモデル(ビースティ)部門), NABBA(スポーツモデル部門)

⑥フィットネス系
大会主催団体:BBJ(マッスルモデル部門)、SSA(サーフモデル部門)

⑦モデル系
大会主催団体:BBJ(モデルジャパン部門), SSA(スタイリッシュガイ部門)

女性カテゴリ
①フィギア
筋量が求められます。女性版のボディビルといったイメージです。
大会主催団体:FWJ, NABBA(トンフィギュア)

②ウィメンズフィジーク
総合的な芸術性を追求し、適度な筋発達が加わった身体が望ましいとされています。
大会主催団体:JBBF, FWJ

③ボディフィットネス/ウェルネス/スポーツモデル
JBBF(ボディフィットネス):女子フィジークほどの筋肉量や密度は必要ないが、立体感を感じる体型が求められます。
FWJ(ウェルネス):コンデョションはビキニと同程度であるものの、特に下半身の筋量が必要とされます。フィギュアと比較すると筋量は少なくなります。
大会主催団体:ボディフィットネス(JBBF)/ウェルネス(FWJ)/スポーツモデル(NABBA)

④ビキニ
プロポーションの良さだけでなく、トレーニングにより作り上げられた曲線的な美しさが審査されます。
大会主催団体:JBBF, FWJ,SSA, NABBA

⑤フィットモデル
ビキニよりも筋量が少なく、ビキニよりも細めのアウトラインが審査されます。
大会主催団体:JBBF, BBJ, SSA

他ジャンルの大会
●メンズ・ミスフィットネス(JBBF)
体型だけではなく、パフォーマンスによる審査があります。
●パワーリフティング選手権大会(日本パワーリフティング協会)

2.カテゴリの選び方
主に筋量の違いでカテゴリが行われているので、ご自身のボディメイクの進捗に合わせて都度適した大会に出場するという方法もあれば、最初から憧れの選手と同じカテゴリの大会に出るのも方法かと思います。
大会によっては、コンテスト初出場の方向けのカテゴリもあります。

3.同カテゴリ内の比較について
個人的には、スポーツモデルの選手の身体に対する憧れが強いので、BBJ、SSA、NABBAそれぞれの審査基準をまとめてみました。

【審査基準】
BBJ(ベストボディジャパン部門)
健康美コンテストを謳っており、引き締まった身体・バランスの取れたスタイルが評価されます。ポージングやウォーキングにおいて身体の見せ方のみならず、顔の表情・表現力も審査対象です。さらに、SNS投稿内容等を通じた知性、品格、誠実さの審査も行われます。

SSA(スポーツモデル(ビースティ)部門)
肉体の発達状態、バランスの取れたスタイル、舞台上のパフォーマンスが審査されます。三角筋、上腕二頭筋・三頭筋や大腿四頭筋のセパレート等、部位ごとの審査基準が明示されています。各部位がバランスよくついていること、しっかりと絞れていて、全ての部位のアウトライン・カットが出ていることが求められます

NABBA(スポーツモデル部門)
全体的な造形美を重要視した種目で、バランスのとれた筋肉の発達と皮下脂肪の少なさ(セパレーション、ストリエーション)、パーソナリティも含めた総合的外観、舞台演出が審査されます。

各大会とも舞台に立っている選手を見てもわかる通り、筋量がありながらも全身のバランスやしっかり絞り切れていることが重要だとわかります。審査ポーズも各団体ともに特徴的なので、実際に大会に足を運ぶなどして大会の雰囲気を感じ取ってみたいと思いました。