
こんにちは。パーソナルトレーナーの助政桂多です。
以前【パーソナルトレーナーがボディメイクの先に見据えるコンテストについて】の記事を第3回目で書きましたが、今回は今年出場予定のコンテストについて、ロードマップを作りたいと思います。
ここまで、【栄養学】【生理学】【ケトジェニック】【ローファット】の知識を学び実践して、記事に書いてきました。
また、その他【トレーニング技術】【ストレッチ技術】【解剖学】【プログラムデザイン】【心理学】など(他にもたくさんありますが)、トレーナーに必要な知識を身に付けました。
つまり、お客様のボディメイクやダイエットをエビデンス(科学的根拠)にそって、正しく安全にかつ、高い確率で成功に導く能力、があるということです。
その能力を最大限に生かして、自分自身の体を自己プロデュースできれば、コンテストで優勝できると確信しています。
では、どの大会のいつの日程に出場するのかを発表します。
7/24 (SAT) TOKYO
会場:江戸川区総合文化センター大ホール
アスレチックモデル/Athletic model MEN’S – senior※37歳以上(1984年生まれの方~)
7/25 (SUN) TOKYO
会場:江戸川区総合文化センター大ホール
スタイリッシュガイ/STYLISH GUY MEN’S トール(176cm~)
この2大会に出場します。
詳しい大会の情報は
お客様と同様に、トレーナーも期間や目標設定することが、どれだけ大切なことなのか、この記事を通して伝えられたら嬉しいです。
それでは早速参りましょう。
1、大会までのPFCとトレーニングを3つの期間に分けてみた
今日が3月6日(土)ですので、初戦の7月24日(土)まで20週間あります。
初めの1〜11週目までをバルクアップ期間に設定します。
カレンダーで言えば5月21日(金)までです。
この日まではトレーニングは高強度で仕上げていきます。
次の12〜19週目までを減量期に設定します。
カレンダーで言えば7月16日(金)までです。
減量期は筋肉をいかに落とさず、体脂肪を削れるかが鍵になります。
トレーニングは中強度に落として、レストを短くかつ※RMをしっかり掛けていきます。
※RMとはレペティション・マキシマム【repetition maximum】の略で、頭文字からRMと呼ばれ、ある決まった重さに対して何回反復して関節運動を行うことができるかによって、運動強度を決める方法です。1回が限界の負荷を1RM、最高5回繰り返せる負荷を5RMというように表します。
最後の1週間は調整期間に設定します。
トレーニングは低〜中強度にして、大会前日は完全に体を休養させます。
この設定したそれぞれの期間ごとに、PFCとトレーニング内容を詳細に決めていきたいと思います。
2、バルクアップ期間1〜11週目について
【①PFC管理】
このバルクアップ期間に、いかに筋肉量をアップさせるかが、大会で上位に食い込めるかの重要なポイントになります。
まずはPFCの設定から参りましょう。
現在身長178cm、体重が69kg、体脂肪率が約11%です。
まず増量期で筋肉量を増やし、減量期で体脂肪を減らす計画なので、バルクアップ期間中に体重72Kg、体脂肪率は12%以下に抑えて、筋肉量を増やしたいですね。
大会時の仕上がり体重を66kg体脂肪率6%とすると、バルクアップ後から体重は「6kgの減量」で体脂肪量は「3.7kgの減量」をすることになります。
まずは基礎代謝量から推定消費カロリーと目標摂取カロリーを計算します。
現在の基礎代謝量が1,700kcal/日ですので、身体活動レベル1.5を掛けて、2,500kcalが1日の推定消費カロリーです。
筋肉を1kg増やすのには、5,500kcalの余剰が必要と言われていますので、約2ヶ月半で3kgの増量をするには
5,500×3=16,500kcal
1日では1ヶ月30日として(2ヶ月半)
16,500÷75=220kcal
つまりバルクアップ期間中の目標摂取カロリーは
2,500+220=2,750kcal
まとめますと
基礎代謝量1,700Kcal
推定消費カロリー2,500Kcal
目標摂取カロリー2,750Kcal
PFCはこちら
P=138g(552Kcal)➡️体重×2で計算
F=60g(540Kcal)➡️目標摂取カロリーの20%で設定
C=414g(1,658Kcal)➡️PとCを引いた残りのカロリー
となりますが、体重や体脂肪率の増減をみて、1週間おきに微調整しながらやっていこうと思います。
【②トレーニング内容】
続いてトレーニング内容ですが、この期間は筋肉量の増量がメインですので、強度設定は以下の通りです。
6-12RM
90-120REST
3-5SET
このように高負荷でしっかりと追い込みをかけて、速筋繊維に刺激を与えて、筋肥大効果を得ていきます。
フィットネススターのアスリートモデルは、上半身が主な対象ですが、極端に下半身が細すぎてもマイナス評価に繋がるようなので、脚のトレーニングもやっていきます。
2日連続でサマースタイルアワードのスタイリッシュガイの大会も控えているので、どちらにしても全身ガッツリ鍛えないとです。
また、トレーニングの1週間の組み立ては以下の通りです。
分割法を取り入れて、高頻度で行う代わりに、1回のトレーニング時間を短くします。
月 脚+肩
火 胸+三頭
水 背中+二頭
木 脚+肩
金 胸+三頭
土 背中+二頭
日 休み
ちなみに腹筋は休みの日以外は毎回実施します。
3、減量期間12〜19週目について
【①PFC管理】
この減量期の8週間の絞りの具合で、大会で優勝できるかの重要なポイントになります。反対に絞りが甘ければ、予選敗退は必須です。
前回の記事【2019年に出場した、サマースタイルアワードの大会】についてお話させて頂いていますので、よろしければご覧下さい。
なぜ予選敗退が必須と言い切れるのかというと、実は記事には書いていませんが、東京大会の後に決勝大会に出場していました。
決勝大会まで約2ヶ月の期間がありました。そこで1ヶ月間バルクアップしたのが命取りとなり、その後の減量が間に合わず、絞りきれず失敗した経験があります。
ですので、絞りが甘ければ、予選敗退は必須ということなのです。
減量期はバルクアップ後から体重は「6kgの減量」をすることになります。
まず、基礎代謝量と推定消費カロリーを再計算します。
バルクアップ後の基礎代謝量を1,750kcal/日と仮定して、身体活動レベル1.5を掛けて、2,625kcalが1日の推定消費カロリーです。
脂肪を1kg減らすには、1か月7,200kcalの消費が必要と言われていますので、約2ヶ月で6kgの減量をするには
7,200×6=43,200kcal
1日では1ヶ月30日として(2ヶ月)
43,200÷75=720kcal
つまりバルクアップ期間中の目標摂取カロリーは
2,625-720=1,905kcal
まとめますと
基礎代謝量1,750Kcal
推定消費カロリー2,625Kcal
目標摂取カロリー1,905Kcal
PFCはこちら
P=138g(552Kcal)➡️体重×2で計算
F=21g(190Kcal)➡️目標摂取カロリーの10%で設定
C=290g(1,163Kcal)➡️PとCを引いた残りのカロリー
となりますが、体重や体脂肪率の増減をみて、1週間おきに微調整しながらやっていこうと思います。
【②トレーニング内容】
続いてトレーニング内容ですが、この期間は体脂肪量の減量がメインですので、強度設定は以下の通りです。
15RM
30REST
3-5SET
このようにRMでしっかりと追い込みをかけて、早い解糖で血中乳酸濃度を上昇させて、成長ホルモン分泌を活性化させ、脂肪燃焼効果を得ていきます。
また、トレーニングの1週間の組み立ては以下の通りです。
バルクアップ期と同じく分割法を取り入れて、週に5日で脚のみ2回、その他の部位は週1回のトレーニングにして、休みを2回入れて調整します。
月 脚
火 胸
水 背中
木 休み
金 肩+腕
土 脚
日 休み
ちなみに腹筋は休みの日以外は毎回実施します。
4、調整期間の1週間
大会前の最後の1週間は本番に向けてピーキングをしていきます。
ピーキングとは狙った重要な試合に向けてコンディションを上げていき、そのピークを合わせることです。
具体的には1週間前には運動強度を中〜低強度に落として、トレーニングの負荷を減らしていき、体のコンディションを向上させます。
その他、睡眠を十分に取り疲労の回復を促したり、ある程度体内のグリコーゲンが枯渇している状態が予想されるので、大会数日前からカーボローディングをして筋肉に張りを取り戻したり、メンタルの回復も重要な要素です。
この3つに分けた期間ごとの設定事項を、スケジュール通りに行なっていけば、途中微調整はあっても、大きく間違った方向へずれることはありません。
私の今年のコンテストに向けたこのロードマップが、優勝という結果に導いてくれることを確信しています。
5、まとめ
いかがでしたでしょうか。
フィットネススターは初出場、サマースタイルアワードは2度目のリベンジになります。目標は高く、どちらも優勝という結果を目指します。
自己防衛線を張る訳ではありませんが、物事に絶対はありません。ですので、たとえ優勝という結果が出なくても、大会に向けてトレーニングや食事管理を、トレーナー自身が行うことに最大の意味があると思います。
以前の記事でも書きましたが、自身が体験や経験をしていないことを、お客様に教えたり実践してもらうことは、果たして正しいことなのでしょうか。
大会に向けたトレーニングの辛さや、疲労感、時にはひどい筋肉痛もあるでしょう。また、食事管理においても、食べたいものが食べられないストレスや、空腹感、食事内容のパターン化による飽きや、食事自体が楽しくないものになる可能性だってあります。
そういった体感や心の変化などの感情は、実際に経験した人にしか分かりません。経験しているからこそ、寄り添い、共感して、アドバイスもできるのだと思います。
トレーナーにとって大切なことは、教える立場にありながら、常にお客様と同じ目線で物事を考え、適切なサポートをできる人材であることです。
辛くてしんどくて辞めたくなることもあるでしょう。なんのためにやっているのか分からなくなり、考えることすら億劫になる事もあるかもしれません。
そういった時に、心からお客様のために考え行動できるトレーナーでありたいです。そのためにも、コンテストへ出場し、背中を見せる必要があるのです。
プロのトレーナーとして、全力でコンテスト優勝に向けて頑張りますので、陰ながらでも応援してくださると幸いです。
また、ご都合が許すのであれば、当日現地に足を運んで頂き、フィットネスの素晴らしさを肌で感じて頂きたいと思っております。
この記事をご覧になって、「私もトレーニングを実際に始めてみよう」と思っていただけたら、とても嬉しいですし、トレーナー冥利につきます。
まだまだ未熟者でありますが、お客様から学ぶことも多くありますが、これからもどうぞよろしくお願い致します。
今回も最後まで読んで頂き、誠にありがとうございます。
Instagramも頑張っていますので、ぜひ御覧ください。
パーソナルトレーナー
助政桂多
最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
パーソナルトレーナースクールに通学し、プロのトレーナーとして資格取得を目指して勉強中の助政桂多でした。
次回の記事もよろしくお願いします。

記事の担当者:助政桂多
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