コラムを書いた人
助政桂多
トレーナーズラボ第7期生の助政桂多です。
こんにちは。パーソナルトレーナーの助政桂多です。
今日は自己紹介コーナーの続きを書いていきたいと思います。
私は今から約6年前まで東京で消防士をしておりました。
高校卒業後、公務員専門の予備校に1年間通い19歳で採用区分Ⅲ類に合格しました。当時の記憶では過去最高の倍率で約27倍だったと思います。
※これは昨年2019年度の東京消防庁の採用試験の倍率です。
ほぼ当時2003年度のⅢ類の倍率と同じでしたww
自分でも良く受かったなと今でも関心しますし、19歳の自分を褒めてあげたいですね。とにかく学校と家の往復で、ほぼ毎日勉強に明け暮れていましたので、色白のガリガリ君になってましたww
そんな私が消防士になった理由と、消防学校時代のお話をしようと思います。最後までお付き合い頂けると幸いです。
まず高校卒業後に大学に進学するか、就職するかで悩みました。
やりたいこともまだ見つかっていない状況で大学に進学しても、お金も時間も無駄になってしまうかなと思っていた矢先、卒業生で野球部の先輩が消防士となって私の目の前に現れました。
そんな私の悩みに真剣に耳を傾けていただき、話を聞いていくうちに消防士に興味が湧きはじめました。また、自分でも色々調べているうちに、私は【人の役に立つ仕事がしたい】のだとこの時ようやく気付きました。
また高校1年生の時、2001年アメリカニューヨーク州で起きた同時多発テロ事件をテレビのニュースで見たとき、自らの命を顧みずに果敢にビル内に進入していき、人命を救助している消防士の姿を思い出し、【私も消防士になって災害で助けを求めている人を救い出す仕事をしたい】と決意したのを思い出しました。
この攻撃により、2,977人が死亡し、25,000人以上が負傷し、長期にわたる健康被害に加えて、少なくとも100億ドルのインフラと財産の損害が発生したといわれています。人類史上最悪のテロ攻撃であり、消防士と法執行官の犠牲者はそれぞれ343人と72人で、アメリカ史上最悪の事件です。
この事件で亡くなられた全ての方のご冥福をお祈り致します。
また、映画「バックドラフト」や漫画「め組の大吾」の消防士の姿を見て純粋にかっこいいと思ったのも事実です。
これが私が消防士を目指した理由であります。
※上記写真は東京消防庁消防学校第一校舎
東京都渋谷区西原に拠点を構え全国一の規模を有する消防士の学校
試験合格後に待っているのが半年間の消防学校での学生生活です。
高校や大学などの学校とは違い、職業訓練施設で扱いは公務員の消防士ですので、お給料を頂きながら実科訓練と座学の授業を行います。
ですのでかなり厳しい規律やルールが多く、途中で逃げ出す(退職する)人も何名かいました。
ルールでいえば、例えば朝6時起床で点呼までの10分間までに着替えとベットメイキングを済ませなくてはいけなかったり、食事やお風呂の時間が細かく決められていたり、土日の休みの日は外出のために教官の許可が必要だったり、その他とにかくルールが多くて慣れるまでは本当にしんどかった記憶があります。
座学では基礎教育と言われる倫理や消防法、実務教育と言われる消防用設備や火災防御などの学科が計20科目程ありました。
午前中はほぼ座学中心で、私は実科訓練が好きだったので退屈してましたw
とは言え消防士として仕事をする上では必要不可欠な知識でしたので、居眠りなどはせず真面目に授業に参加していましたね。
実科訓練は、各種訓練や体育が中心です。まずは礼式(起立・礼・敬礼の仕方)から始まり、ロープの結び方、防火衣や呼吸器の着装方法といった一連の基本動作を学びます。入門編といったところです。
そして、基礎を身につけた段階で、たとえばロープの結び方をさらに発展させて、モノに結んでみたり、それを吊り上げてみたりといったように実践的な技術を学ぶ応用編に入ります。
ここまで来るのに3〜4ヶ月程度かかり、最終段階に入って、ようやく現場を想定した活動訓練がおこなえるようになります。
※上記写真は2階建物から出火して、2階部分に逃げ遅れた人が複数名いるという想定訓練です。
その他、救助技術訓練として、高所からの脱出・進入要領である懸垂ロープを使った降下訓練なども行いました。
この写真は当時の私の訓練風景で、ビルのベランダ5階部分、高さ約15mの高所から地上に脱出する訓練です。
ちょっと顔にやる気がありませんねw内心はやる気満々で燃えたぎってましたよきっと!
さらに、こちらの写真はロープブリッジ渡過訓練の様子で、地上部分が浸水して反対側に渡れない場合にロープを張って渡ったり、川の中州部分に人が取り残されている場合などに行う救助手法の訓練です。
これは私がセーラー渡過をしている場面です。失敗して地上部分に落下しないように腰部分にロープで自己確保ロープ(緑色)をつけて実施しています。
先程の写真と違ってこちらは勇敢な顔つきになってますね^_^
その他火災現場を想定した放水訓練なども実施しました。
こちらの訓練施設は人工的に炎を出現させることのできる模擬消火訓練装置(AFT)を備え、火災や煙を発生させ、実際の火災現場と同じような状況下で、訓練者が熱や煙の実体験を通じた訓練が出来ます。
本当に熱くて火の恐ろしさを体感出来ます。
皆さん火の取り扱いには細心の注意を払いましょうね!
実科査閲とは、6ヶ月間の訓練期間中の成果を消防学校長が確認するもので、通常点検から始まり、小隊操練、防災指導、基本的な各種消防活動訓練、救急実技が実施されます。
実科査閲当日は一般観覧もできるため、日頃お世話になっている家族や親戚、友人なども呼ぶことが出来るので、緊張と同時にやる気と高揚感にみちていたのを思い出します。
実科査閲後すぐに各所属の消防署に配属されます。
そこでさらに半年間、消防士の卵として生の災害現場や都民指導、火災予防や査察などを経験して一人前の消防士になっていく流れです。
ちなみに私は大田区の矢口消防署に配属されました。
このあとの話はまた次回以降の自己紹介コーナーでお話していこうと思いますので、よろしければまた遊びに来て頂けると嬉しいです。
最後の写真は、共に厳しい6ヶ月間を過ごした仲間との1枚です。
※1番右の防火衣を着ているのが私です。
今回も最後まで読んで頂き、誠にありがとうございます。
Instagramも頑張っていますので、ぜひ御覧ください。
TRAINER’S GYM(トレーナーズジム) 曙橋店で
オーナー兼トレーナーをしています。ホームページはこちら。
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