パーソナルトレーナーが学ぶべき知識![生理学]の基礎 VOL1

こんにちは!!パーソナルトレーナーの松田郁哉です!!
今回は生理学の知識についての第一段の記事を共有していきます!!
パーソナルトレーナーを目指す方や生理学の知識に興味がある方の参考になれば嬉しいです!!

目次

  1. ●パーソナルトレーナーになるには生理学の知識は必須?!
  2. ●トレーニングに必要な生理学
  3. 1. 代謝=異化+同化 ~分解と合成~
  4. 2. ATP ~体を動かすエネルギー~
  5. 3. ATPができるまで① ~ホスファゲン機構~
  6. 4. ATPができるまで② ~解糖系機構~
  7. 5. ATPができるまで③ ~酸化系機構~
  8. ●まとめ

●パーソナルトレーナーになるには生理学の知識は必須?!

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いきなりですが、パーソナルトレーナーに生理学の知識は必要なのでしょうか?
結論としましては、100%必要です!!
生理学は生き物がもつ様々な機能などを理解する学問で、エネルギーを生み出す仕組みやホルモンの働きなどが含まれます!!
これらは健康面やボディーメイクを効率的に行う上で必要な知識なので、ゲストにトレーニング指導を行う際に必須だと言えるでしょう。

それでは、具体的な内容に入っていきましょう!!

●トレーニングに必要な生理学

1. 代謝=異化+同化 ~分解と合成~

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・異化(カタボリズム):物質を分解し、エネルギーを生み出す仕組みです。
例:たんぱく質→アミノ酸

・同化(アナボリズム):物質を合成し、体に必要な物質を生み出す仕組みです。
例:アミノ酸→たんぱく質

・代謝(メタボリズム):異化と同化を含む体の中で営まれる物質の変化のことを言います。

異化と聞くと、筋肉が分解され、悪いイメージのみを持たれている場合もありますが、必ずしも全ての異化が悪いとは言えませんね。

2. ATP ~体を動かすエネルギー~

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・ATP(アデノシン三リン酸):三大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質)を材料に、先ほど解説した異化作用によって作り出されるエネルギー源です。
つまり、体が動かない(ダッシュした後など)時はこのATPが枯渇している状態です。 
ATPはエネルギー源として使用された後はADP(アデノシン二リン酸)という物質に変化します。

ATPを使用するのみでは、体から枯渇してしまい、動けなくなってしまうため、ATPの再合成が必要になってきます。
再合成の機構は三種類あり、どの機構が使われるかは運動強度によって決定され、その次に継続時間によって決定されます。
以下の表にそれぞれの関係をまとめました。

それでは、それぞれの機構の仕組みを詳しく見ていきましょう!!

3. ATPができるまで① ~ホスファゲン機構~

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この機構はATPとクレアチンリン酸を材料としてATPを再合成する機構です!!

ATP → ADP → ATP
分解 クレアチンリン酸
(エネルギー発生) と結合

ATPを分解し、P(リン酸)が1つ離れる際にエネルギーを放出していきます。

ATPはエネルギー源として、使われた後はADPに変化します。

クレアチンリン酸をクレアチンキナーゼという酵素がクレアチンとリン酸に分解し、ADPとリン酸が結合し、ATPが再合成されます!!

4. ATPができるまで② ~解糖系機構~

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この機構は名前の通り、糖質を材料としてATPを再合成する機構です!!
解糖系機構は①速い解糖と②遅い解糖に分けられます。

炭水化物→グルコース→ピルビン酸↔️①乳酸
↕️ ↓
グリコーゲン ②酸化系機構

摂取された炭水化物(糖質)はグルコースに分解されます。

分解されたグルコースを10種類の酵素を用いた代謝で、ピルビン酸へと変化させます。

ここから速い解糖系と遅い解糖系に別れます。

①速い解糖系(6秒~2分の運動)
ピルビン酸を分解して、乳酸ができる過程でATPを再合成します。
作られた乳酸は、肝臓でグリコーゲンに再合成され、再びエネルギー源として利用されます。

乳酸と言えば、疲労物質というイメージが強いかもしれませんが、筋肉のpHバランスが酸性に傾くことが疲労の原因の1つと考えられています。

この乳酸が血中に増えると、脂肪燃焼を促進する効果を持つ成長ホルモンが分泌されるので、ダイエット時には速い解糖系機構を狙うことが良いでしょう!!

②遅い解糖系(2分~3分の運動)
ピルビン酸をミトコンドリアに輸送することで、ATPを再合成します。
その後は酸化機構へ移行するので、次の項で詳しく解説します!!

※グルコースは血中にある状態で、肝臓や筋肉に貯蔵されている状態ではグリコーゲンと言われます。
グリコーゲンの貯蔵が過多になると、グリコーゲンは脂肪へ変わってしまうので、注意が必要です!!

5. ATPができるまで③ ~酸化系機構~

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この機構は三大栄養素を燃焼(酸化)することで、ATPを再合成する機構です!!

クエン酸回路→酸化→ATP

使用される栄養素の順番は
①炭水化物→②脂質→③たんぱく質です。

●まとめ

ここまで、生理学の基礎について解説してきました。
このようにエネルギーを作る過程で、どの運動強度で、どのくらいの運動時間で、運動すればどのような効果が見込めるかがわかります。
その知識がなければ、お客様の目的に合わせたトレーニングや食事をご案内することが出来ないので、やはりパーソナルトレーナーが生理学を学ぶことは必須と言えるでしょう!!
専門のスクールで系統的に学ぶことはかなり効率が良く、大切だと感じました!!
これからもどんどん新しいことを学んで行きます!!

次回はVOL2 糖新生やホルモンの働きなどについて解説していきます!!
ダイエットやボディメイク、健康に興味を持つ方の参考になるように頑張ります!!

最後まで読んで頂きありがとうございました!!
Instagramも様々な知識を共有しているので、是非見てみて下さい!!

松田郁哉

コラムを書いた人
松田郁哉

トレーナーズラボ第7期生の松田郁哉です。

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