ダイエットやボディメイクに関わるホルモンについて、パーソナルトレーナーがご説明します!(生理学VOL.3)

こんにちは、植松雅美です(^^)

前回の記事では、筋分解の敵、糖新生について掲載しました。
(前回の記事は→こちら


その記事の中でも、一部のホルモンについて少し記載をしましたが、今回の記事では、ダイエット、ボディメイクに関わるホルモンについて深堀りしていきます!

目次

ホルモンて何?

ホルモンは「50メートルプール満タンの水に、スプーン1杯程度」という、極、極、極微量で効果を発揮してくれる化学物質です。絶妙なバランスで身体の色々な機能の調整を行い、健康維持に役立ってくれています

ホルモンは強い働きを持つ為、必要な時に身体から出るようになっています。ホルモンはできるだけ一定量に保たれるように微妙に調整が行われていて、これをホメオスタシス(恒常性の維持)と言われています


ボディメイクに関わるホルモン<インスリン>

インスリンって聞いた事ある!血糖値や糖尿病に関係しているのよね。と思い浮かべられる方、とても多いと思います。


その通りです!インスリンは血糖値を下げるホルモンです。


そして、なんとインスリンは筋合成(筋肉を増やす)に、もっとも良く働くホルモンでもあります。
筋肉のバルクアップ(筋肉を付けながら身体を大きくする事)にインスリンは欠かせません!

しかし、体脂肪が多すぎるとインスリンの効きが悪くなってしまいます。ですので、体脂肪率が高い場合は、まずは体脂肪率を男性なら15%、女性なら27%ほどに落として、インスリンの効きが良くなってから高強度のトレーニングに移行していくと、効率が良いです


ボディメイクに関わるホルモン<グルカゴン>

インスリンと反対の働きがあり、血糖を上げる働きがあります。低血糖を起こさないように働いてくれています
以前の記事でも記載しましたが、グルカゴンは糖新生をして筋肉の分解を促進します

筋肉の分解は絶対に避けたいですよね。
前回の記事のおさらいになりますが、

グルカゴンを抑える物質があります
GLP-1というホルモンです。


これはホエイプロテインを飲む事で、活性化させられますので、トレーニング前にホエイプロテインを飲んでおくのをお勧めします


ボディメイクに関わるホルモン<成長ホルモン>

成長ホルモンという名前から考えると、成長期の子どもに必要なホルモンなのね。と思われがちですが、子どもだけではなく、大人のボディメイクにも大きく関わってくる重要なホルモンです

脂肪の分解を促進してくれる働きがあるので、
(あら、魅力的な働き!)

しっかりと成長ホルモンを分泌させる事で体脂肪の減少に繋がります
(ぜひ繋げたい!)

血中に乳酸を溜めるようなトレーニングをする事で分泌が促進されます。

10RM×3セット 休憩1分
というセットでのトレーニングをお勧めします!

(RMとは最大反復回数の事で、10RMは10回がギリギリ出来る重さでのトレーニングの事です)

成長ホルモンは22時~翌2時の間にも分泌が上昇しますので、夜は早めに寝て、体脂肪減少に繋げましょう!

余談ですが、二十歳までの間に成長ホルモンをしっかり出すような生活を心がける事がとても大事です。この年齢までに成長ホルモンをきちんと出す事で、その後の人生も、成長ホルモンの分泌をしやすいと言われています。

ですので、子どもの時の早寝早起き、運動をしっかりと行なう事、これはとっても大事な事ですね!


ボディメイクに関わるホルモン<テストステロン>

テストステロンは男性ホルモンの1つです
筋肉の増加には大変に効果を発揮しています!

男性は筋トレをやれば、やっただけ筋肉がつきやすく、効果が分かりやすく現れます

やる気、元気が湧いたり、自分に自信をつけてくれたりと、精神面でも効果の高いホルモンです

テストステロン濃度を上昇させる要因はいくつかありますが、

・太もも、お尻、背中、胸のような大筋群の高強度のトレーニング
・連続して同じ部位を鍛えて追い込むコンパウンド法でのトレーニング

こちらはとても重要です

女性もテストステロンは分泌されていますが、男性に比べて1/20程度しか分泌されていないので、女性が筋トレでムキムキになるのは至難の業…と言っても過言ではありません

女性が筋トレをすると、引き締まって、より魅力的な体になります


ボディメイクに関わるホルモン<コルチゾール>

ストレスホルモンと言われていて、筋分解(筋肉を減らす)に関与しています

肉体的、精神的にストレスを受けた時に分泌が促されます
ストレス溜まった上に、何よりも大切な筋肉が減ってしまうなんて最悪ですよね

なので、ストレスを溜めない事が大切です
考えても仕方のない事は悩むだけ損です!!
心がやられるばかりか、筋肉まで減って二重苦です!!

楽しく過ごせる事を考えて、しっかり睡眠を取りましょう
そして、朝ご飯(糖質)を摂る事で分泌を抑えられるので、朝ごはんは抜かないようにしましょう


ボディメイクに関わるホルモン<エストロゲン・プロゲステロン>

この2つは女性ホルモンです

女性の身体と心は女性ホルモンの働きに、とても大きく左右されています

もちろん、個人差はありますが、

自分の気持ちでは止められない程の強い食欲が出たり、気持ちが明るく前向きになったり、イライラして周りに当たってしまったり、太りやすくむくんでしまったり・・・と、

ホルモンに影響されて、忙しい生活を送っているのが女性です

生理前あたりから止まらない食欲で自分を責めて落ち込んだり、一時的に身体がむくんだり、脂肪を溜め込む為、「またダイエットに失敗したんだ・・・」と一喜一憂もありますが、

ホルモンのせい。今の私は仮の私(笑)
くらいに考えておいた方がボディメイクの成功に繋がります!


あまり悩むとコルチゾール出ちゃいますしね。
考えても仕方のない事は考えずにいきましょう!

女性ホルモンに翻弄され、ボディメイクがどうしてもうまくいかない方は、思い切ってパーソナルトレーナーにご相談いただくと良いかもしれません


特に女性トレーナーなら、対応の引き出しをたくさん持っているかもしれません


ボディメイクに関わるホルモン<甲状腺ホルモン>

甲状腺(のどぼとけの下)から分泌をされています
細胞の新陳代謝を活発にしたり、交感神経を刺激したり、成長や発達を促したりと、

全身の活性化を促進するホルモンです

ただ、分泌されすぎても問題がおきます(甲状腺機能亢進症)
そして、分泌が少なくなりすぎても問題がおきます(甲状腺機能低下症)

血液で簡単に検査可能なので、定期的に調べるのも良いかもしれません

まとめ

100種類以上あるホルモンから、ボディメイクに関わるホルモンについて記載してみました。筋トレだけ頑張ってもボディメイクはなかなか成功しません

早寝、早起き、そして適切な栄養補給が必須ですし、定期的な健康診断もお勧めします

健康的にボディメイクしていきましょう!
植松雅美でした

小川太一

コラムを書いた人
小川太一

トレーナーズラボ第17期生の小川太一です。

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