パーソナルトレーナー必須知識『栄養学VOL.2』

皆さんこんにちは!
今回も栄養学について解説していきます!
皆さん筋トレはしていますでしょうか?
何の知識もなくただがむしゃらに筋トレを行っても筋肉はつくかもしれないですが、効率が悪いです。そもそも体が健康でなくては色々な理由から筋肉の付きが悪いです。体を健康に出来るのが栄養学です。そんなボディーメイクに大事な栄養学を早速やっていきましょう!!


目次
1.水溶性ビタミンについて
2.脂溶性ビタミンについて
3.多量ミネラルについて
4.微量ミネラルについて
5.まとめ


1.水溶性ビタミンについて
ビタミンは、体の体調を整えるのに欠かすことのできない栄養素です。
ビタミンは全部で13種類あり、体内での働きはビタミンの種類によって異なります。必要量は少ないのですが、ビタミンは他の栄養素がうまく働くために機械の潤滑油のような役割を果たしています。多く摂り過ぎる必要はないですが、体の中でビタミンはほとんど作ることができないので、食べ物から摂ることが必要です。水溶性ビタミンは尿などから体の外へ排出されやすい特徴があるため、少量を頻回摂ることでビタミンの吸収性が良くなります。必要な量を毎日摂ることが大切です。

ビタミンB1

ビタミンB1は、糖質からのエネルギー産生と、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをします。糖質を栄養源として使っている脳神経系の正常な働きにも関係しています。ビタミンB1は通常の食生活において摂り過ぎによる過剰症の心配はほとんどありません。しかし、サプリメント等から1日10g程度を20日間にわたり大量摂取すると、頭痛・苛立ち・かゆみなどの皮膚症状が現れることが報告されています。

ビタミンB1を多く含む食品…豚肉、レバー、豆類など。特に豚肉にはビタミンB1が豊富に含まれています。

 

ビタミンB2

ビタミンB2は、主に皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをするビタミンです。
糖質・脂質・たんぱく質を体内でエネルギーにするなどの代謝を支える重要な働きを担っています。ビタミンB2が不足すると発育や成長が阻害される他、口の端が切れる口角炎、口内炎、舌炎のように皮膚や粘膜に炎症が起こりやすくなります。水溶性のため、使われなかったビタミンB2は尿中に出てしまうことから、過剰症の報告はありません。

ビタミンB2を多く含む食品…レバー、うなぎ、卵、納豆、乳製品、葉菜類など。

 

ビタミンB6

ビタミンB6は、食品中のタンパク質からエネルギー生産したり、筋肉や血液などが体内で造られる時に働きます。このため、たんぱく質を多く摂る人ほどビタミンB6が多く必要です。また皮膚や粘膜の健康維持にも役立っています。ビタミンB6が不足すると、湿疹などの皮膚炎や口内炎、貧血、脳波の異常などが起こります。ビタミンB6は腸内細菌によってもつくられることから、基本的に不足することはないですが、抗生剤を長期間飲んでいる人は不足する場合があります。

ビタミンB6を多く含む食品…かつお、まぐろなどの魚類、肉類、バナナなど。

 

ビタミンB12

ビタミンB12は、水溶性ビタミンの一種である葉酸と協力して赤血球中のヘモグロビン生成を助けています。また、脳からの指令を伝える神経を正常に保つ役割もあります。ビタミンB12が不足すると、赤血球の減少、異常に巨大な赤血球ができてしまったりする”巨赤芽球貧血”という悪性の貧血がみられます。極端な変色でなければ、不足は起こりにくいですが、胃や腸を手術で切除した場合や、ビタミンB12の吸収に問題がある人、動物性食品をあまり食べない人、菜食主義の人は不足する可能性があるため注意が必要です。

ビタミンB12を多く含む食品…動物性食品(特に牡蠣などの魚介類やレバーなど)

 

ビタミンC

ビタミンCは、体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンというたんぱく質をつくるのに不可欠です。ビタミンCは、病気など様々なストレスへの抵抗力を強めたり、鉄の吸収を良くしたりします。過剰摂取しても吸収率が低下し、残りは尿から出てしまうため、一般的には有害な過剰症はないといわれています。ただし、薬やサプリメントなどで多く摂取することにより、吐き気、下痢、腹痛といった胃腸への影響が報告されています。腎機能に問題がある人では腎結石のリスクが高まるので、注意が必要です。

ビタミンCを多く含む食品…果物、野菜など。ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いので、できるだけ生で食べるのが良いと言われています。

 

ナイアシン

ナイアシンは、糖質・脂質・たんぱく質から、細胞でエネルギーを産生する際に働く酵素を補助するのに不可欠な存在です。ナイアシンが不足すると、食欲がなくなり消化不良、皮膚の発疹が起こります。さらに不足すると、うろこ状に荒れる皮膚炎や痴ほう症、下痢などを起こすペラグラという欠乏症になります。通常の食事から過剰摂取につながることは、ほとんどありません。しかし、薬やサプリメントを誤って大量に摂取すると、消化不良やひどい下痢など消化器系や肝臓への障害などの過剰症が起こることがあるので、注意が必要です。

ナイアシンを多く含む食品…魚類、肉類(特にレバー)など。

 

パントテン酸

パントテン酸は、糖質・脂質・たんぱく質の代謝とエネルギー産生に不可欠な酵素を補助する役割をしています。また、コレステロール・ホルモン・免疫抗体などの合成にも関係しています。パントテン酸が不足すると、手足の知覚異常や頭痛、疲れなどが起こることが知られていますが、ほとんどの食品に含まれているので、通常の食生活で欠乏症はほとんど起きません。また、薬やサプリメントで大量に摂取する場合は、吐き気や食欲不振の報告があるので、過剰摂取も良くありません。

パントテン酸を多く含む食品…納豆、鮭やいわしなどの魚介類、肉類(特にレバー)、卵など。

 

葉酸

葉酸は、たんぱく質や細胞をつくる時に必要なDNAなどの核酸を合成する重要な役割を担っています。葉酸は、ビタミンB12と協力して血液をつくる働きがあるため、欠乏症ではビタミンB12不足の際と同様、巨赤芽球性貧血という悪性の貧血がみられます。さらに最近では、成人において脳卒中や心筋梗塞などの循環器疾患を防ぐという研究結果が多数報告されています。葉酸は通常の食生活では欠乏の心配はほとんどありません。しかし、薬やサプリメントで耐容上限量を超えて摂取した場合、神経障害、発熱、蕁麻疹などの過剰症が起こるとの報告があります。

葉酸を多く含む食品…レバー、納豆、モロヘイヤ、ほうれん草、ブロッコリーといった緑黄色野菜やイチゴなど。

 

ビオチン

ビオチンは、ビタミンB群の一種で以前はビタミンB7とも呼ばれていました。エネルギーの代謝を助け、皮膚や粘膜の健康維持に役立つなど、人間が健康に過ごすためには欠かせない栄養素です。ビオチンは肝臓、腎臓、筋肉、乳腺、消化管の順に多く存在し、アミノ酸や脂質の分解と代謝を助ける働きを担っています。不足すると、皮膚炎・結膜炎・湿疹・血糖値上昇・疲労・筋肉痛・食欲不振・吐き気・不眠・脱毛・神経障害など多数の症状が出てきます。

ビオチンを多く含む食品…レバー、魚介類、乳製品、大豆、ピーナッツ、卵、ほうれん草、カリフラワーなど。

2.脂溶性ビタミンについて
脂溶性ビタミンは、油に溶けやすく体内に蓄積されやすいという特徴があります。
そのため、油と一緒にとることで脂溶性ビタミンの吸収率は上がります。脂溶性ビタミンは水溶性ビタミンと違い排出されにくく、摂り過ぎると過剰症となる恐れがあるので気を付けましょう。

ビタミンA

ビタミンAは発育の促進、肌の健康維持、暗い所でも目が慣れて見えるようになる機能に関わったり、さらに喉や鼻などの粘膜に働いて細菌から体を守るなど、多くの重要な役割を持っています。日本人は緑黄色野菜からビタミンAを摂ることが最も多いと言われています。ビタミンAが不足すると、暗い所で目が見えなくなる”とり目”と呼ばれる欠乏症が起こることが知られています。その他、皮膚や粘膜の乾燥・角質化などが生じて細菌やウイルスに対する抵抗力が弱まり、感染症にかかりやすくなります。

反対に、ビタミンAは肝臓に貯蔵されるため、摂り過ぎると肝障害などの過剰症を起こす恐れもあります。普通の食事では摂り過ぎる心配はほとんどありませんが、サプリメントやビタミン剤を摂取する場合は注意が必要です。

ビタミンAを多く含む食品…緑黄色野菜、レバー、うなぎ、バター、チーズ、卵など。

 

ビタミンD

ビタミンDには、小腸や腎臓でカルシウムとリンの吸収を促進する働きと、それによって血液中のカルシウム濃度を保ち、丈夫な骨をつくるという2つの働きがあります。ビタミンDが不足することにより、小腸や腎臓からのカルシウム吸収が不十分となり、子どもでは骨や歯の形成、成人では骨軟化症を引き起こすといわれています。昔と比べ、食品からのビタミンDの摂取量が減少している日本では、高齢者の骨粗しょう症の人が増えています。ビタミンDとカルシウムを十分に摂ることに加え、適度な運動と日光浴を行いながら丈夫な骨を作りましょう。

ビタミンDの摂り過ぎは、高カルシウム血症、腎障害、軟組織の石灰化など過剰症をまねく恐れがあります。サプリメントや薬などからビタミンDを大量摂取しないように気をつけておきましょう。

ビタミンDを多く含む食品…魚介類(特に塩さけやしらす干し)、卵類、きのこ類など。

 

ビタミンE

ビタミンEは抗酸化作用により、体内の脂質の酸化を防ぎ体を守る働きがあります。この働きから、体内の細胞膜酸化による老化や血液中のLDLコレステロール酸化による動脈硬化、生活習慣病や老化と関連する疾患を予防すると期待されています。ビタミンEが不足すると細胞膜の脂質が酸化され損傷されてしまうので、ごくまれに感覚障害や神経症状がみられます。一方、過剰に摂取することで出血傾向になるという障害もみられているので、日常の食事で積極的に摂取し、サプリメントや薬などからの過剰摂取には注意しましょう。

ビタミンEを多く含む食品…ナッツ類、魚介類(特にうなぎやたらこ)、西洋かぼちゃ、アボガドなど。

 

ビタミンK

ビタミンKには、出血した時に血液を固めて止血する因子を活性化する働きがあります。
また、骨にあるたんぱく質を活性化し、形成を促すことが知られており骨や血管の健康維持に不可欠な栄養素です。血液の抗凝固剤を飲んでいる人は、納豆を避けるように指導されますが、これは納豆に豊富に含まれるビタミンKが薬の効きを減らしてしまうからです。ビタミンKは腸内細菌によってもつくられます。偏った食生活をしない限り不足する心配はほとんどありませんが、抗生剤を長期間飲み続けている人では、腸内細菌からのビタミンKの供給が不十分になるため、不足する場合があります。

ビタミンKを多く含む食品…納豆、小松菜やほうれん草などの緑黄色野菜など。



3.多量ミネラルについて
ミネラルとは、ヒトのカラダに微量に存在する栄養素です。カラダの調整役として、カラダの構成材料として、代謝などに関わる酵素の構成成分として、さまざまな働きをしています。カラダで必要なミネラルの量はわずかですが、体中で合成ができないため食べ物から摂取することが必要です。「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、13種類のミネラルの推奨量や目安量を示しており、1日の推奨量や目安量が約100mg以上のミネラルを「多量ミネラル」、100mg未満のものを「微量ミネラル」と分類しています。


ナトリウム

ナトリウムは体液の浸透圧の調節をし、胆汁・膵液・腸液などの材料となります。極端に食事量が少ないなどの偏りがある食事を継続していなければ、ナトリウムが不足する心配はありません。日本人の食生活では、古くから食塩を含む醤油、味噌などの調味料で味付けをしてきました。WHOが示す食塩摂取量は1日5gであり、日本人の食生活ではこれよりも多く摂取する傾向があります。ナトリウムを過剰に摂取すると、血圧の上昇、胃がんのリスク上昇などの要因となるため、摂取量に注意が必要です。

 

カリウム

カリウムは体液の浸透圧の調節、神経や筋肉の興奮伝導の調節を行っています。多くの食品に含まれているため、不足することはほとんどないといわれています。血圧を正常に保つ働きが期待されているミネラルです。しかし、腎機能が低下している場合など、カリウムの摂取量に注意が必要な場合もあります。

 

カルシウム

カルシウムは骨や歯の構成成分、血液凝固や筋収縮などに関与しています。日本人の食生活では不足する傾向があるため、カルシウムを含む食品を積極的に摂取したいものです。

 
マグネシウム

マグネシウムは骨や歯の構成成分であり、酵素反応へも関与しています。特定の食品に偏らない一般的な食事をしている場合は、マグネシウムが不足することはまれだといわれています。

 

リン

リンは骨や歯の構成成分、核酸やリン脂質の構成、エネルギー代謝や貯蔵に関わっています。リンはさまざまな食品に含まれています。また、ハムやソーセージなどの加工品にも添加されており、一般的な食事をしていれば不足することはほとんどありません。

4.微量ミネラルについて



鉄はヘモグロビンや酵素の構成成分です。鉄が不足すると貧血になることが知られています。女性では月経による鉄の損失、妊娠や授乳により需要が増えます。鉄は動物性食品から摂取できるヘム鉄、植物性食品から摂取できる非ヘム鉄があり、ヘム鉄の方が吸収率が良いことが特徴です。非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂取すると吸収率がアップするといわれています。

亜鉛

亜鉛は酵素の構成成分のほか、タンパク質合成などの生体反応へ関与しています。不足すると、味覚障害が起こる可能性があるミネラルです。幅広い食品に含まれており、栄養バランスが整った食事をしていれば、不足しにくいといわれています。




銅は酵素の構成成分であり、神経伝達物質の産生、鉄代謝などに関わっています。一般的な食事をしていれば不足することや、過剰摂取になることはないと考えられています。


マンガン

マンガンは成人体内に約10㎎しか含まれていませんが、肝臓、膵臓、腎臓、毛髪などに存在しています。骨の発育に重要なミネラルであるほか、糖脂質代謝、運動機能、皮膚代謝などの多くの酵素反応に関与しています。吸収量は鉄の影響を受け、鉄が少ない場合は増加するといわれています。

 
ヨウ素

ヨウ素は成人の生体内に約10㎎含まれ、甲状腺ホルモン(トリヨードチロニン、チロキシン)の主成分です。甲状腺ホルモンのおもな生理作用は基礎代謝の促進であり、たんぱく質合成の促進や脂質代謝にも関与しています。また、成長ホルモンなどと関連し、成長を促進します。

 
セレン

セレンは肝臓や腎臓に含まれ、抗酸化作用で組織細胞の酸化を防いでいます。主に、胃、下垂体、肝臓に含まれています


クロム

クロムはすべての細胞に含まれ、炭水化物や脂質の代謝を助ける重要なミネラルです。糖尿病、高脂血症、動脈硬化などの、生活習慣病予防に効果があると期待されています。

 
モリブデン

モリブデンは肝臓や腎臓、皮膚などに存在していて、たんぱく質や鉄の代謝に関与しています。

 

5.まとめ
栄養学は今回で以上となります!
とても大事な知識ですので是非積極的に勉強していきましょう!
次回はケトジェニックダイエットについて解説していきます!
お楽しみに〜👋

小川太一

コラムを書いた人
小川太一

トレーナーズラボ第17期生の小川太一です。

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