コラムを書いた人
千原 文則
トレーナーズラボ第21期生の千原 文則です。
前回迄で、代謝についてとエネルギー機構についてやりました。今回は、ホルモンについてやっていきます。
ホルモンって言うと、焼肉のホルモンを浮かべる人もいるでしょう。でもそのホルモンじゃないですよ。
体の中で分泌されるホルモンの話です。
栄養を取ってもホルモンが上手く働かないと筋肉は大きくなりません。
筋肉を大きくしていくホルモンを見ていきましょう。
筋肉をデカクする時に働くホルモンは、インシュリン、成長ホルモン、男性ホルモン(テストステロン)などが挙げられます。
インスリンは血糖コントロールし、筋肉を大きくするホルモン。インシュリンが出ないと糖尿病になりますよ。
成長ホルモンは、下垂体から分泌されるホルモンのひとつです。
「成長」という名前がついていますが、成長ホルモンは小児の成長のためだけに働くものではありません。人間の一生にわたって、代謝調節に関与し、現在では免疫機能、認知機能などにも作用を持つことがわかってきました。
成長ホルモンとは脳下垂体と呼ばれる内分泌器官から分泌されるホルモンの一つです。
主に体を構成する役割を持ち
◽︎骨・筋肉の成長を促進・修復
◽︎肌の再生
◽︎疲労回復・疲労物質の排出
◽︎タンパク質の合成
◽︎脂肪の蓄積を抑える・燃焼を促進させる
などといった役割があります。
この3つのホルモンのおかげで、筋トレすれば、筋肉がデカクなることができます。但し、適切な運動量、適切な栄養、適切な睡眠を取るという前提が必要。
コルチゾールは、副腎皮質から分泌される、生命を維持するために欠かせないホルモンです。心身がストレスを受けると、急激に分泌が増えることから、「ストレスホルモン」とも呼ばれています。
ちなみに、皮膚が腫れたり、かゆみが出たりする症状がある場合、炎症を止める目的でステロイド薬を処方されることがありますが、この薬はコルチゾールをもとに作られている薬剤です。
コルチゾールは、一時的なストレスに対応するために、正常な量が分泌されます。しかし、長期に及ぶストレスを抱え込んでしまうと、過剰に分泌されたり、副腎が疲れて必要なタイミングで分泌ができなくなったりして、やがてストレスに対処できなくなってしまいます。
長期間に及ぶストレスがある場合は、免疫抑制作用により、免疫力が落ち、感染症やがんなどの発症リスクの増加につながります。
コルチゾールとうまく付き合っていくには
ビタミンCを補給しよう
コルチゾールの合成にはビタミンCが必要です。ストレスが蓄積するとビタミンCの消費が激しくなるため、いちごやキウイ、じゃがいも、赤ピーマンなどのビタミンCを多く含む食品を積極的に取りましょう!
ぐっすり眠ろう
眠っている間は副腎を休ませることができます。コルチゾールの分泌は早朝が最も高くなるのですが、ぐっすり眠っている夜中にはピーク時の10分の1以下しか分泌されません。しっかり眠って副腎を休ませましょう。
いつまでも副腎の機能が維持され、必要な時に必要なコルチゾールを分泌できるようにするには、とにかくストレスを溜めないことが大切です。趣味やリラックスできる方法を見つけましょう。また、避けられるストレスは回避していくことも大切です。
ホルモンについて見てきましたね。筋肉をデカクするホルモン、小さくするホルモンが存在し、それぞれ大事な役割があることがわかります。
ホルモンを正常に分泌させるには、ストレスを貯めず、しっかり良く寝て、良く食べて、運動する。これが大事ですね❗
以上でトレーナーとして生理学は終わります。次回は栄養学をやっていきます