【糖質を抜くとどうなる? めんどくさいなりに学ぼう!〜生理学vo.2〜】

前回の記事で、この↓図を説明しました。

これは、糖質があったからこそ
エネルギーが作られた流れでした。

では、糖質をぬくとどうなるのでしょう???

糖質を制限し、
代わりに脂質をとる【ケトジェニック】
と言われる食事方法。

「よく聞くし、流行ってるけど…
体の中でどうなってるの?」
そんな方に向けて

そのメカニズムを生理学的に
わかりやすく説明します!

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【目次】
①糖新生とは!?
②中性脂肪がケトン体に!?
③ケトジェニックのポイント2つ

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【①糖新生とは!?】

まず、

炭水化物をぬく

体の中で糖質(グルコース)がなくなる

肝臓に貯めておいたグリコーゲンを使い、
グルコースにする

エネルギーになります。

しかし!!!!

残念ながら
肝臓もそんなに貯めこめないので
18〜24時間で枯渇してしまうのです。。。

では…次にどうするか?

他から分解してエネルギーを作るのです!!

●筋肉(アミノ酸)

●中性脂肪(トリグリセリド)
からです!

この、
“糖の以外の物質から糖を生成する経路”のことを=「糖新生」といいます。

みなさんが気になる、
●中性脂肪(トリグリセリド)が
分解されて、使われたら嬉しいですよね!?

この脂肪分解を利用するのがケトジェニックなのです!

【② 中性脂肪がケトン体に!?】

では、脂肪がエネルギーになる流れをみてみましょう!
2つの経路があります。

糖がない!

脂肪組織の中性脂肪が
①「グリセロール」と②「遊離脂肪酸」
この2つに分解されます。
↓↓

①「グリセロール」は
肝臓で”ブドウ糖”に変換され、
全身にエネルギー源として供給されます。
(これが先ほどの「糖新生」です)

中性脂肪が、糖の不足を補う形で利用されるのですね!

一方、
②「遊離脂肪酸」は
肝臓で“ケトン体”に変換され、
全身にエネルギー源として供給されます。
(ケトジェニックという食事方法の名前は
このケトン体から由来します)

もう少し、詳しくケトン体がどう作られるか
見ていきましょう。

肝臓に「遊離脂肪酸」が取り込まれると、

ミトコンドリア内に入り輸送され

アセチルCoAにまで分解されます

アセチルCoAからケトン体である
・アセト酢酸、
・3-ヒドロキシ酪酸
など

が作られ

肝臓から放出されて血流にのり、
筋肉や脳のエネルギー源としても利用されます!!

これこそがケトジェニックの仕組みです。

ご理解いただけましたでしょうか?

【③ケトジェニックのポイント】

以上の仕組みを踏まえて、
ケトジェニックのポイントを2つお伝えします。

①糖質をきちんと控えないと、
ケトン体はつくられない!

糖質が不足して、
その代わりに脂肪が使われる、ということなので、
糖質をちょこちょこ摂っていると
なかなか
脂肪が使われる経路にバトンがパスできません。

☆目安は炭水化物を1日60gまでにしましょう。
(個人差があります)

②筋肉が分解されないように!

「糖新生」で
●筋肉(アミノ酸)

●中性脂肪(トリグリセリド)

が分解されると上記でお伝えしました。

中性脂肪は分解したいけど、
筋肉は分解したくないですよね。

そのために
☆十分なたんぱく質をとりましょう!
目安は体重×1g以上です

☆長期の空腹は避けましょう!
お腹が減ることは悪いことではないですが、
間食をうまく取り入れましょう!

☆90分以上の運動は避けましょう!
とくにケトジェニック中は、なかなか力がでない傾向があります。
エネルギーの生産が追いつかなくなるので控えましょう。

仕組みとポイントがわかると、
納得して食事に取り組めますね!

是非参考にしてみてください!

最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
パーソナルトレーナースクールに通学し、プロのトレーナーとして資格取得を目指して勉強中の森田あかねでした。
次回の記事もよろしくお願いします。

森田あかね

コラムを書いた人
森田あかね

トレーナーズラボ第3期生の森田あかねです。