「パーソナルトレーナー資格」NSCA‐CPTの受験方法、合格率、勉強方法

こんにちは。清水祥永と申します。ここでは私が資格取得に至った経緯、勉強方法、実際に試験を受けた感想などを皆さんと共有していきながら、受験方法をはじめとした試験の詳細について解説をしていきます。

目次

①はじめに

 まず、NSCA‐CPT試験当日までの基本的な「手続き」は皆さん同じです。違いがあるとすれば、「勉強方法」。ここの違いによって発生する費用などが変わってきます。
 今回私は、独学にて約3か月勉強し資格を取得しました。そのため、ここでは「独学で挑戦した場合は」ということを念頭に置いて、費用等を参考にして頂ければと思います。

②費用

試験に関する費用については、下記のとおりとなります。(端数は調整)
1.会費                      13,200円
2.受験料        46,000円
3.公式テキスト(2冊) 24,000円
4.公式問題集          9,900円
5.非公式問題集(2冊)  7,000円
6.参考書(2冊)     5,000円
7.卒業証明書          1,000円
合計             106,100円

いかがでしょうか?改めて計算するとすごい金額だなと感じます。
ここで2つ注意点があります。
 1つ目は、3と4はNSCAの会員価格となりますので、会員でない場合はこれより金額が上がります。試験を受けるためにはそもそも会員であることが条件となっていますので、テキスト等を購入する前に会員になっておくことをおすすめします。
 2つ目は、受験料についてですが、もし1度受けて不合格となった場合、次回再度挑戦する際にも、46,000円を支払うことになります。さらに、受験日から90日間は再受験することができないため、受けるからには一発合格を目指したいところです。

③受験方法

ここでは、私の受験までのスケジュールを解説していきます。
1.NSCAジャパンHPより会員登録
2.NSCAジャパンHPより公式テキスト・問題集の注文
3.その他問題集・参考書の購入
4.学歴証明書類の手配
※1年以内に発行されたもの
※コピー不可、卒業証書不可
5.CPR/AED講習を受講し、修了証を受け取る
※提出用はコピーでOK
6.学歴証明書類(原本)、CPR/AED講習修了証(コピー)をNSCAへ郵送
7.NSCAより出願手続き完了の連絡
8.オンラインにて任意の受験会場、受験日、時間を予約
9.ピアソン(試験代行会社)より予約完了の連絡
10.受験日当日、会場へ(ドキドキ)

当日は本人確認が行われます。
【有効な身分証明書】
・運転免許証
・パスポート
・写真付き住民基本台帳カード
・マイナンバーカード(個人番号カード)
・在留カード
・特別永住者証明書
※私が予約をした会場では、上記の身分証明書の内、2つ提示するよう求められましたが、身分証明書の提示は1つだけでOKである旨の確認を、事前にNSCAジャパン試験担当とメールで行っていたため、試験官にメールの内容を提示し、当日は身分証明書1つの提示で受験できました。
※受験をする会場によっては、このようなイレギュラーが起こる可能性もあるため、しっかりとNSCAジャパンHPの試験要領を熟読し、少しでも気になることは試験担当へメールで確認を行い、記録として残しておくことをおすすめします。

④試験内容

◆試験時間:3時間
(試験中、いつでも途中休憩をとることができますが、試験時間は進行したままとなります。)
◆試験方式:パソコンによる3択方式
◆問題配分
クライアントに対する面談と評価  25%  35問
プログラムプランニング      31%  43問
エクササイズテクニック      31%  43問
安全性、緊急時の手順、法的諸問題 13%  19問
ノンスコアード問題         ー   15問
合計              100% 155問
◆合否判定基準
NSCA‐CPTに合格するためには、正答率70%以上が条件となります。
ただし、155問の内、15問はノンスコアード問題といわれる採点に含まれない問題が存在します。受験者にはどれがノンスコアード問題なのか判断できないため、全て全力で解くしかありません。

⑤合格率

 NSCA‐CPTの合格率は75%。
この数値を見て、「なんだ、結構簡単なのかな?」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。私もその一人でした。もともとの知識レベルが高い方であれば難なく合格することができるかもしれません。
 ただ見方を変えますと、この試験に合格するために勉強してきた方々の内、25%もの人が不合格となっているということです。
 受験料46,000円を支払って、「勉強してないけど、とりあえず受けてみるか」という人はそう多くはないだろうということから、「簡単な試験」とは言い難いのではないでしょうか。
 次の項目からは、私が行った勉強方法や実際に試験を終えての印象などについて解説をしていきます。

⑥勉強方法

 まず、私のもともとの知識の量についてですが、「トレーニングを趣味でやってきた人」レベルです。
 そんな私が独学で勉強をするにあたってまず行ったことは、「いきなり問題を解き始めた」です。当然ほとんど解けませんでした。
 NSCAの公式問題集とテキストは紐づけされており、問題集の解答に対する詳細な説明が、テキストのどこに記載されているか瞬時にわかるようになっています。
問題を読む⇒解答を見る⇒テキストの説明を読む
 最初はこれをひたすら繰り返し、暗記する必要がありそうな内容はノートに書き込む。計算式があればノートに書き込む。ノートは常に持ち歩き、空き時間に暗記をする。この作業を1か月続けました。その頃には、公式問題集は簡単に解けるようになっていました。公式問題集は問題数が少ないので、1か月あれば何周もできます。
 そして次の段階。NSCAには公式の過去問などがないため、フリマサイトで非公式の問題集を購入し、同じことを繰り返しました。この問題集は公式のテキストと紐づけされていませんが、解答と一緒に丁寧な解説が入っているため問題ありませんでした。2週間でその問題集を可能な限り周回し、次の2週間で新たな問題集を使い、ひたすら周回。
 2か月目を終える頃には、その2冊の問題集も9割以上は解けるようになり、ノートの内容も充実し、自分の苦手な分野の把握もできてきます。
 そして3か月目。ここからはこれまで解いてきた3冊の問題集を全て通しで解いていくようにします。この時点で正解できない問題は、徹底的につぶしていきました。これを2週間行いました。
 いよいよ最後の2週間。非公式の問題集には、実際の試験と同じ問題数、問題配分で構成されている、模擬試験が付属されているものがあります。この模擬試験を3時間(実際の試験時間)という時間制限を設けて自力で解いていきます。この段階では、新しく知識を得るためではなく、「3時間通しで集中して問題を解く」ことに慣れるための期間としていました。
 最終的に、3冊の問題集の正答率は常時9割以上、模擬試験は3時間以内で9割以上という状態で試験に挑みました。

⑦試験を終えて

 試験当日。計算用のホワイトボードとペンが支給され、パソコンがたくさん並ぶ部屋へ。自分のタイミングで試験を開始してくださいとのこと。試験開始ボタンを押すと画面上に時間制限タイマーが現れました。
 問題を見た瞬間、これまで勉強してきたどの問題集よりも3割ほど難しい印象。出題される問題毎の文章の長さにまず驚きました。文章が長く、意図的にややこしくされているように感じました。
 次に、計算問題がものすごく多い。支給されたホワイトボードを埋め尽くすほど計算をしました。
 文章を読んでいる時間、計算をしている時間に加え、動画や写真による問題の多さも相まり、考えながらでは確実に最後までたどり着けないと感じました。
 この試験には見直し機能というものがあり、あとで見直したい問題にチェックを入れておくことにより、全て解き終わったあとにチェックを入れた問題が一覧となって出てきます。そのため、まずはとにかく解らない問題は飛ばし、どんどん先に進むことをおすすめします。
 最終的に、試験時間残り3秒でなんとか見直しまで終わらせることができました。
 結果は、正答率78%でなんとか合格でした。私は勉強が得意ではないので、かなり苦戦しましたが、それでも合格することができたので、しっかり準備をすれば一発で合格はできるはずです。

⑧まとめ

 私は前職がパーソナルトレーナーとはかけ離れた分野だったため、転職をするためには資格は絶対必要だと思い、今回独学にて取得しました。
 しかし、未経験である私の場合は資格だけでは戦えないと気づき、トレーナー養成スクールに入学をしました。そこでは、「パーソナルトレーナー」ではなく、「現役で活躍し続けているパーソナルトレーナー」から、技術や理論を教えて頂きました。これは資格の勉強だけでは習得し得ないとても貴重な経験であり、パーソナルトレーナーとして一歩を踏み出すための技術の蓄積を行うのに最も適した舞台だったと感じています。
 資格を独学で取得したことにデメリットは感じていませんが、スクールに入学をするのがもう少し早ければ、より効率的な資格取得の勉強方法を教わりつつ、同時進行にて技術の習得をし、時間をより有効的に活用できたのではないかと感じました。
 ここまで大変長くなりましたが、最後まで目を通して頂き、ありがとうございました。

清水祥永

コラムを書いた人
清水祥永

トレーナーズラボ第18期生の清水祥永です。

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