パーソナルトレーナー必須【生理学】VOL.2

こんにちは。塚原です!

生理学第2弾です。

前回は“代謝”と“機構”についてまとめましたが、今回は“糖新生”と、それらに関わる“ホルモン”達について詳しくまとめていきたいと思います!

ホルモンの役割を知ればボディーメイクの近道となります。しっかりと理解しましょう!

目次

【糖新生とは?】

エネルギーの主要物質であるグルコースが不足した時に、糖質意外の物質からグルコースを生成することをいいます。
糖質以外の物質というのは、脂質やアミノ酸、乳酸などのことです。

糖新生では大量にATPが消費されます。
ATPがつくられる順番は以下の通りです。
①炭水化物
②脂質
③たんぱく質

つまり、糖質が不足した際に脂質も不足してしまうとタンパク質(筋肉)を分解してエネルギーにしてしまうという事です💦
その為、ダイエットする際は、糖質か脂質どちらかを少なく摂取する必要があるのです。

ケトジェニックダイエットというものは、糖質を控える代わりに脂質の摂取量を増やし、体脂肪燃焼を促すものです。
ですから、脂質量が足りず、筋肉を分解してしまうような事が起こらないように、しっかりと脂質量を確保する必要があります!

糖新生が起こる条件
①長期の飢餓・・・エネルギー不足
②長時間の運動・・・90分以上の運動

【運動強度と継続時間について】

生理学第1弾では、ATPの供給機構について詳しくご説明しました。
その、各3つの供給機構がどんな運動時にどれくらいの時間の時に働くのかを見ていきましょう。

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・ホスファゲン機構・・・短時間、高強度
・解糖系機構・・・中〜高強度、短時間〜中時間
・酸化機構・・・低強度、長時間 (有酸素運動など)

なんのトレーニングをした時に、どんなエネルギー機構が使われているかを理解すれば、最適なトレーニングの計画を立てることができます!

【ホルモンとは?】

ホルモンとは、主に内分泌臓器や組織でつくられる、生命機能を維持するはたらきをもつ重要な情報伝達物質です。

ホルモンのバランスが崩れてしまうと、心身に様々な影響が及んでしまいます。

ホルモンには100種類以上の種類がありますが、今回はボディメイクに深く関わっているホルモン6つを紹介していきます!

*インスリン

〈働き〉血糖を下げる(膵臓)
〈仕組み〉
           食べ物 (糖分)
                  ↓
          ブドウ糖に分解
                  ↓
     膵臓からインスリン分泌
                  ↓
筋肉などに運ばれ、エネルギーになる

筋肥大させたい時(バルクアップ時)には、インスリンを上手くコントロールすることが大切です!
運動前や運動後に、筋分解を防ぐために糖質を取るといいでしょう。

*グルカゴン

〈働き〉 血糖を上げる
〈仕組み〉 
・グルカゴンがグリコーゲンの分解を促してグルコースの量を増やす
・糖新生・・・糖以外の物質から新しく糖を生み出す。

糖新生により、筋肉が分解されてしまわないよう、こまめに食事をする「分食」をおすすめします。

*成長ホルモン

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〈働き〉
・代謝調節
・免疫機能を維持する
・体脂肪を減少させる      など
〈仕組み〉
血中の乳酸濃度を感知して、下垂体前葉から分泌が促され、解糖系機構(速い解糖)の運動時に発動します。

成長ホルモンの分泌には、「睡眠・栄養・運動」が必要です。
特に、睡眠中は成長ホルモンが多く分泌されやすいので質の高い睡眠を取れるように食事の時間やスマホを見ないようにするなどの工夫をしましょう!

*エストロゲン・プロエストロゲン

〈働き〉
・エストロゲン・・・女性らしさをつくるホルモンで、成長とともに分泌量が増え、生殖器官を発育、維持させる働きをもっている。女性らしい丸みのある体形をつくったり、肌を美しくしたりする作用もあるホルモン
・プロエストロゲン・・・は排卵直後から分泌量が増える、妊娠の準備のためのホルモン

✩女性特有の、約1カ月周期の心身の変化をつくり出している

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*コルチゾール

〈働き〉
肝臓での糖の新生、筋肉でのたんぱく質代謝、脂肪組織での脂肪の分解などの代謝の促進、抗炎症および免疫抑制など

⚠️コルチゾール=「ストレスホルモン」

長期的なストレスにさらされると、頻繁にコルチゾールが分泌され血中のコルチゾール濃度が異常に高くなってしまいます。
そうすると、心身にさまざまな不調があらわれやすくなります。
過度なストレスはうつ病や不眠、生活習慣病の元となってしまうので、注意が必要です。

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*甲状腺ホルモン

〈働き〉
・血液の流れに乗って全身の細胞にはたらきかけ、新陳代謝を活発にする
・骨や神経、精神状態にも関わり、子どもの成長や発育を促進する

⚠️バランスが崩れた時

・多すぎる・・・心臓の動きが活発になり、少し動いただけでも脈拍が上がる。また、腸のはたらきが良くなり過ぎて下痢を起こしやすく、痩せていったり、イラつきや興奮状態になる。

・少なすぎる・・・いつもだるくて眠くなったり、食欲が減退し、寒がりになる。また、物忘れが多くなったり、子どもの場合は発育不全を引き起こす。

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まとめ

生理学、いかがだったでしょうか。
私たちの身体の中では今ご紹介したホルモンだけでなく、他にも沢山のホルモン達がバランスを取り合って健康を維持してくれています。
そう考えると、とても興味深い話ですね。

生理学を理解する事は、自分の生活習慣の改善に繋がると共に、ボディメイクの効率も良くなります!
ぜひ、ホルモン達を味方につけて自分の理想を一早く手に入れましょう!

塚原李里香

コラムを書いた人
塚原李里香

トレーナーズラボ第17期生の塚原李里香です。

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