コラムを書いた人
清水佑花子
トレーナーズラボ第6期生の清水佑花子です。
唐突に生理学と聞くと、すごく難しそうなイメージですよね!
生理学とは、、、
生き物の体の中の機能や仕組みを研究している学問のことです!
この生理学の知識はパーソナルトレーナーにとって絶対に必要なものです。
なぜならパーソナルトレーナーがボディメイクをするにあたり、お客様の体の中で何が起こっていて、どのような仕組みで変化が起きているのか知っておかなければ
お客様それぞれに合わせてトレーニングや食事指導を行うことが出来ないからです。
今回は以下のように進めていきます!
▼エネルギーって何?
▼代謝の種類【異化と同化】
▼エネルギーを作る方法
1.ホスファゲン機構
2.解糖系機構
3.酸化機構
▼まとめ
では早速見ていきましょう!
エネルギーとはわかりやすく言うと、人間にとってのガソリンのようなものです!
エネルギーが必要な時は、運動するときだけでなく、息をする、心臓を動かす、髪や爪が伸びる、何かを考えるなどなど。。。
このように人間が生きていくためにはなくてはならないものなのですね~!!
代謝とは体内に必要な成分を合成したり、分解してエネルギーを作ったりすることです。
代謝は二種類あり、異化と同化と呼ばれています!
【異化】複雑な物質を単純な物質に分解し、エネルギーを作り出す反応
【同化】単純な物質から複雑な物質を合成し、エネルギーを蓄える反応
この二つです!
これらの代謝に欠かせないエネルギーの源がATPと呼ばれているアデノシン三リン酸というものです!
ATPは主に筋肉で使われます。
筋細胞にはATPを貯蔵することが出来ますが、限度があります。
継続的に筋活動を行うためにはATPの吸収、再合成、が必要になってきます!
ATPを再合成する機構は三つあります。
使われるエネルギー機構は、運動強度と継続時間によって決まります。
中でも、優先されるのは運動強度です!
1. ホスファゲン機構
ホスファゲン機構は短時間に高強度の運動(ダッシュなど)をしたときにATPを産生する機構で、産生スピードは一番早いのですが、個数は少ない機構です!
ATPはエネルギーとして使われてるのですが、その時に一つリン酸が使われてADP(アデノシン二リン酸)になります。
そこでクレアチンキナーゼという酵素が働いて、分解元であるCP(クレアチンリン酸)のリン酸だけをADPに戻してあげて、またATPを再合成します!
そして残ったクレアチンはストックされるか尿と一緒に出ていきます。
2. 解糖系機構
解糖系機構では速い解糖と遅い解糖に分かれます。
筋トレのような無酸素運動を行っているときに使われることが多い機構です!
こちらでは、筋肉に蓄えられたグリコーゲンや血中に運ばれたグルコースといった糖を分解元としてATPを産生します!
速い解糖系においては最終産生物質であるピルビン酸は乳酸へと変換され
遅い解糖系より速くATPを供給します。
この過程ではピルビン酸はミトコンドリアに運ばれ、酸化機構のもとでエネルギー源となります。
3. 酸化機構
こちらは、長時間に低強度の運動をしたときや、安静時にATPを産生します!
産生スピードは一番遅いのですが、個数は多い機構です!
この図からでは中々理解するのは難しいですね。。。
少し簡単に考えてみましょう!
解糖系の最終産生物質であるピルビン酸は十分な酸素が存在すればミトコンドリアに輸送されてTCA回路(クレブス回路、クエン酸回路)というものに入ります。この回路に入るとATPを産生します!
分解元は、炭水化物→脂質→タンパク質の順です。
TCA回路に取り込まれたピルビン酸やアセチルCoAが様々な酸に変わっていきます。
この代謝の過程で酸素を有するため、有酸素運動の際に使用される機構ということです!
パーソナルトレーナーにとってお客様の気持ちに寄り添うこともとても大切ですが、
生理学を深く理解しておくことで、
トレーニンング時に今はどの機構が働いていて、目的に応じて機構を使い分けるなど、それぞれのお客様にあったメニューを構成することが出来るようになるかと思います!
私ももっと勉強しなければと思いました!
最後までお読みいただきありがとうございました!
次回は糖新生やホルモンなど生理学VOL.2です!!