コラムを書いた人
西浦 龍
トレーナーズラボ第25期生の西浦 龍です。
筋トレと一口にいっても、その方法は多種多様です。筋肉を大きくしたいのか、強くしたいのか、あるいは体を引き締めたいのか──目的によって選ぶべきトレーニング法は大きく変わります。本記事では「器具の違い」「負荷と回数」「トレーニングテクニック」「目的別の方法」という4つの視点から、筋トレの代表的なやり方を整理して解説します。

●器具によるトレーニングの違い
筋トレの基本は、どんな道具を使うかによって分けられます。
1.フリーウェイトトレーニング
ダンベルやバーベルを使った方法です。可動域が広く、体幹やバランス感覚も同時に鍛えられるため、全身を効率的に強化できます。
2.マシントレーニング
ジムに設置されているマシンを使う方法。軌道が固定されているので安全性が高く、初心者でもフォームを崩しにくいのが特徴です。
3.自重トレーニング
腕立て伏せ、スクワット、懸垂など、自分の体重を使って行う方法。器具が不要で自宅でもできるため、手軽に始められます。
● 負荷と回数による効果の違い
筋トレは「どのくらいの重さを、何回行うか」で効果が変わります。
1.高重量 × 低回数(5〜8回)
筋力アップに効果的。パワーリフティングのように最大限の力を発揮したい人向きです。
2.中重量 × 中回数(8〜12回)
筋肥大に最も効果的。筋肉を太く大きくしたい場合の王道です。
3.低重量 × 高回数(15回以上)
筋持久力を高めたり、体を引き締めたりするのに適しています。スポーツ選手やダイエット目的の人が取り入れやすい方法です。
●代表的なトレーニングテクニック
より効果を高めるために、以下のような工夫がよく使われます。
1.スーパーセット法
拮抗する筋肉(例:胸と背中)を連続して鍛える方法。効率的に刺激を与えられます。
2.ドロップセット法
限界まで行った後、重量を下げてさらに続ける方法。短時間で強い負荷を与えられます。
3.ピラミッド法
重量を段階的に上げ下げし、幅広い刺激を与える方法。
4.サーキットトレーニング
複数種目を休まず連続して4. 目的別に見る最適な方法行い、筋力と心肺機能を同時に鍛えるやり方です。
●目的別に見る最適な方法
最後に、目的ごとのおすすめスタイルをまとめます。
1.筋肥大を狙う場合
中重量×中回数を3〜5セット。筋肉に適度なボリュームと刺激を与えるのがカギです。
2.筋力アップを狙う場合
高重量×低回数を選び、休憩を長めにとる。最大出力を高めたい人に最適です。
3.ダイエット・健康維持の場合
自重や軽重量×高回数、あるいはサーキット形式で全身を動かすのがおすすめ。消費カロリーを増やしながら基礎体力を養えます。

●まとめ
筋トレにはさまざまな方法があり、目的によって選び方は変わります。大きくしたいのか、強くしたいのか、引き締めたいのか──その答えを明確にすることが、効果を高める第一歩です。自分に合ったスタイルを選び、無理なく続けることで、理想の体に近づくことができるでしょう。
さらに大切なのは「継続」です。どんなに効果的な方法でも、続けられなければ成果にはつながりません。まずは自分が取り組みやすい方法を選び、少しずつ負荷を調整していくことをおすすめします。週2〜3回から始めても十分効果はありますし、習慣化できれば確実に体は変わっていきます。筋トレは「やるかやらないか」で結果が大きく違う世界です。今日から一歩を踏み出し、自分だけの成長を楽しみながら取り組んでみましょう。