パーソナルトレーナーの生理学知識「VOL1」

パーソナルトレーナー が生理学の知識を得ておくことは、ゲストの目標・目的達成には必要不可欠です。また正しい知識を知らないとゲストの怪我の原因、やる気の低下につながります。今回は生理学について、アウトプットしたいと思います。

目次

1 異化作用と同化作用とは?
2 ATPってなに?
3 ATPの作られ方
① ホスファゲン機構② 解糖系機構③ 酸化機構

1 異化作用と同化作用とは?

身体を動かすにはにはエネルギーが必要です。
人間は、三大栄養素(糖質、タンパク質、脂質)を生体内で利用可能なエネルギーに変換する機能が備わっています。
そして、その栄養から派生する異化作用と同化作用。この2つの作用をまとめて、代謝といいます。
大きい分子を小さい分子に分解しエネルギーを放出することを異化作用といい、反対に、小さな分子を大きい分子に合成することを同化作用といいます。
この2つの作用で体は代謝しています。

ランニングをして脂肪燃焼するということは脂肪を分解→異化作用
筋トレで筋肉を肥大する→同化作用

2 ATPってなに?

1の冒頭で述べた三大栄養素は、人間の生命活動の源です。
体内で取り入れられた栄養は、異化作用によりエネルギーに変えるためATPに変換されます。
このATPが人間の生命活動の源なのです。

TPの作られ方

ATPは貯蔵エネルギーとして蓄えられているのですが、その蓄えにも限度があり、体を動かし続ける際にはATPを作りなおさなければなりません。この際に運動強度によってATPの作られ方が異なるのです。

①ホスファゲン機構

当機構は爆発的なパワーを生み出します。しかし持続力時間が短く0~30秒程度で終了してしまいます。
そんなに短くて体にメリットはあるの?そう感じられる方も多いと思いますが、ホスファゲン機構を伴うトレーニングを行うと筋肉が肥大します。当機構では、ATPを再利用出来ます。ATPが使われるADPとなり、そのあと、クレアチンリン酸と結合することにより、もう一度ATPへと戻ります。

つまり休憩を挟むことで、再生可能なのです。

②解糖系機構

「解糖系機構」は、筋に蓄えられたグリコーゲンまたは血中にあるグルコースといった炭水化物をピルビン酸や乳酸に分解してATPを作り出します。
解糖系には、「速い解糖」と「遅い解糖」の2つのルートがあり、「速い解糖」は、最終産生物質であるピルビン酸を乳酸へと変換します。
「遅い解糖」は、ピルビン酸をミトコンドリアで運び、「酸化機構」のもとでエネルギーになります。

*上記では糖を分解することでATPが生まれます。そして溜まった乳酸は、糖新生により、糖質に変わります。

③酸化系機構

当機構はパワーは弱いですが、持続時間は非常に長いです。
炭水化物→脂質→タンパク質の順でエネルギーが生まれます。
安静時は70%が脂質、30%が糖質の割合でエネルギーとして供給されます。

田原稜史

コラムを書いた人
田原稜史

トレーナーズラボ第3期生の田原稜史です。

instagram