パーソナルトレーナーがダイエットに使っている生理学[VOL.1]

こんにちは、トレーナーのジュンです。今回はパーソナルトレーナーがダイエットの時に使っている生理学…言葉を聞くだけで難しそうですよね。今回も出来るだけ簡単に分かりやすく生理学についても書いていきます。

特にダイエットを成功させるための事について書きますのでよろしくお願いします

画像を拡大表示

目次

  1. ダイエットするには?(異化)
  2. バルクアップするには?(同化)
  3. 筋肉のエネルギーとは? (ATP)
  4. エネルギーの作られ方(ホスファゲン機構)
  5. エネルギーの作られ方パート2(解糖系機構)
  6. エネルギーの作られ方パート3(酸化機構)
  7. まとめ

ダイエットするには?(異化)

ダイエットを成功させるためには、摂取カロリーを低くする必要があります。そうする事によって体は予備燃料である脂肪を使ってエネルギーを作り出そうとするのです。

つまり物質を分解(ここでは脂肪)する事を異化作用またはカタボリックといいます。

画像を拡大表示

バルクアップするには?(同化)

反対に筋肉をつけようとするには、摂取カロリーを推定消費カロリーより多くする必要があります。つまり体に充分なエネルギーがある状態にならなければ筋肉はつかないのです。

食事をして食べた物を消化します。小さな分子(異化作用)に分解をし、大きい分子(ここでは筋肉)を作ることを同化作用または、アナボリックと言います。

画像を拡大表示


筋肉のエネルギーとは?
(ATP)

先程の異化と同化のことを代謝と言います。
代謝というのは体の中で化学反応を起こし、それによってエネルギーを作り出しています。

私たちのエネルギーの主な材料は、三大栄養素の炭水化物、脂質、タンパク質です。この三大栄養素を異化作用によって分解し作り出されたエネルギーをATP(アデノシン3リン酸)と言います。

そして作られたATPは筋肉を動かすエネルギーとして使われてADP(アデノシン2リン酸)になります。

これからATPの色々な作られかたについて解説していきます。ちょっと難しいかもしれません。

画像を拡大表示

エネルギーの作られ方
(ホスファゲン機構)

ADPになった後どうなるか?再合成し再びATPに戻りエネルギーとして使う事ができるのです。その1つがホスファゲン機構です。

仕組みは肝臓から分泌されるCP(クレアチンリン酸)が酵素によって分解され
C(クレアチン)とP(リン酸) になります。
ADPとP(リン酸)結合し、ATP とC(クレアチン)になります。これでまた活動できるようになるのです。

このC(クレアチン)はどこに行くかと言いますとまたリン酸とくっついてクレアチンリン酸になるか尿として排泄されてしまうかのどちらかになります。

運動強度が非常に強く短い時間ですとこちらの経路になります。ATPの作られる量が少なくとても早く作ってくれます。

エネルギーの作られ方
パート2(解糖系機構)

…すみませんちょっと難しいです。
仕組みとしましては炭水化物がブドウ糖(グルコース)に分解されます。グルコースからピルビン酸になった後2つの経路のどちらかに進みます。

一つ目 乳酸になった後ATPを生産する。
二つ目 ミトコンドリアの輸送でATPを生産するかのどちらかになります。


運動強度がきつく運動時間は少し長めです。
エネルギーとしてのATPの作られる量と速さは例えるのが難しいですが中くらいです。

エネルギーの作られ方
パート3(酸化機構)

低い運動強度や安静時にATPを供給してくる機構となっています。
低い運動強度としましては軽く3分以上できる運動です。例えばウォーキングぐらいの軽い有酸素運動になります。

使われる三大栄養素の順番は
炭水化物→脂質→タンパク質の順番で使われていきます。

こちらを簡単に言いますと
運動時間が長く運動強度が下がるにつれて酸化機構という経路になります。ATPの作られる量が多くとても遅いです。

画像を拡大表示

まとめ

だからなんなの?
と思っている方がほとんどだと思います。お待たせしました。ダイエットを成功させるためのキーが上の酸化機構というやつです‼︎

ダイエットでは勿論食事も大事です‼︎
摂取カロリーが低い状態で酸化機構の運動強度、継続時間で体を動かす事によって予備燃料である脂肪を異化作用により分解しATPを作ります。沢山のATPが作られるのが酸化機構なのです‼︎

ですがダイエットで脂肪を燃焼している時というのは筋肉もカタボリックを起こしているのです。筋肉が減るという事は太りやすい体になるということでもあります。

筋肉というのは、簡単に言いますと燃費の悪いエンジンです。燃費が悪ければ消費カロリーも上がるので自然と太りずらい体になっていきます。
ですので、ダイエットの時も筋肉を出来るだけ減らさないように栄養をしっかり取りトレーニングをする必要があるのです。

ダイエットについて本当はもっと細かい理由仕組みがありますが長くなってしまうので他の記事で書きます。

次回は生理学VOL.2です。糖新生と運動強度、そして知っておくべきホルモンについて出来るだけ‼︎簡単にまとめます。

鈴木純

コラムを書いた人
鈴木純

トレーナーズラボ第6期生の鈴木純です。

instagram