生理学VOL.1パーソナルトレーナーには資格と生理学の知識が必要【ATPとエネルギー機構について】

生理学を学ぶということは、人間のエネルギーの作られ方を知るということ。
パーソナルトレーナーの仕事は、お客様に理想のボディをお届けすること。
この2つは密接に関係しているのです!!
その理由をこの記事で説明致します!

目次

1 異化作用と同化作用とは??
2 ATP ~人間のエネルギー~
3 ATPの作られ方
  ① ホスファゲン機構~大きなパワー~
  ② 解糖系機構~体脂肪燃焼??~
  ③ 酸化機構

1 異化作用と同化作用とは??

異化作用と同化作用。この2つの作用をまとめて、代謝といいます。少し分かりづらいかもしれません。
分かりやすく例えると、
ランニングをして脂肪燃焼→脂肪を分解→異化作用
筋トレをして筋肉を肥大→パワーアップ→同化作用
つまり、
大きい分子を小さい分子に分解しエネルギーを放出することを異化作用といい、
反対に、小さな分子を大きい分子に合成することを同化作用といいます。
この2つの作用で体は変化していきます。

2 ATP ~人間のエネルギー~

食事をとると、体はそれをエネルギーへと変換します。
この変換されたエネルギー体をATPといいます。
食事をとる→消化し小さい分子へ分解(異化作用)→ATPに変換。
このATPを体がエネルギーとして利用していきます!
糖質、脂質、タンパク質の三大栄養素はATPに異化されてからエネルギーとして使用されるのです。

3 ATPの作られ方

体の中にATPは貯蔵エネルギーとして蓄えられているのですが、その蓄えにも限度があります。なので、体を動かし続ける際にはATPを作りなおさなければなりません。
このとき、運動強度によってATPの作られ方が異なるのです。
これを知ることが非常に重要です!!
この違いを知ることによって、目的に合わせたトレーニングを行うことが出来るのです。

① ホスファゲン機構~大きなパワー~

この機構は、即座に大きな力を発揮するときにATPを供給します。
重量上げなど爆発的な力を使う際に使われ、瞬発的に大きなエネルギーを作り出せます。その代わり、持続性はありません(0~30秒)。
ホスファゲン機構を使うトレーニングを行うと筋肉が肥大していきます!!
この機構では、ATPを再利用出来ます。ATPが使われるADPとなり、そのあと、クレアチンリン酸と結合することにより、もう一度ATPへと戻ります。

② 解糖系機構~体脂肪燃焼??~

解糖系機構は力を持続的に発揮するときに使われます。
プランクやヨガなど、持続的に力を維持(30秒~3分)出来るきつい運動です。
また、この機構は速い解糖(30秒~2分)と遅い解糖(2分~3分)の二つに分かれます。
糖質がグルコースに変換され、血糖となり、それが最終的にピルビン酸となります。
「速い解糖」はピルビン酸を乳酸へと変換させます。この乳酸は成長ホルモンの分泌を促し、体脂肪燃焼を促進させます!ダイエットの際はこの機構です!!
「遅い解糖」はピルビン酸をミトコンドリアで運び、次の酸化機構でのエネルギーとなっていきます

③ 酸化機構

この機構は安静時や、あまり疲れない運動のときに使われます。
炭水化物→脂質→タンパク質の順で利用していきます。
安静時は70%が脂質、30%が糖質の割合でエネルギーとして供給されます。
トレーニングで筋肉をつけ、基礎代謝を高めれば、安静時でも脂肪が燃焼しやすくなるということです!

一戸拓郎

コラムを書いた人
一戸拓郎

トレーナーズラボ第2期生の一戸拓郎です。

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