トレーナーと相性の良い職業~「他職業×トレーナー」の可能性~ 《理学療法士の視点》

トレーナーと相性の良い職業~「他職業×トレーナー」の可能性~

ここではトレーナーと相性の良いおすすめの職業とそのメリットについてご紹介します。「他職業×トレーナー」で多くの可能性が見えてきます。トレーナーとして独立・開業を考えている方、トレーナー業界へ転職を考えている方、すでに独立・開業している方、必見です!

☆おすすめする職業☆
理学療法士・柔道整復師・管理栄養士・調理師・鍼灸師・介護士・臨床心理士/公認心理師・看護師

<理学療法士×トレーナー>

・理学療法士の強み


リハビリのイメージが理学療法士ですが、フィットネス業界にはとても必要な職種です。

理学療法士は医療人としてヒトの体のすべての基本から医療の知識・技術があり、トレーナーとして反映していく部分が多くあります。


・人の体を「評価する」ということができる
視覚と感覚で、すべての人の動作・姿勢を特徴から原因まで分析することができます。具体的に、理学療法士はその人の体の機能を徒手的に(手や検査器具を使って)検査、姿勢・動作・細かい反応を観察する。そして、それらを統合してその人の体の機能の特徴と、その原因を分析する能力があります。これは、理学療法士としての経験でしか手に入らない技術です。


・建設的かつエビデンスに基づいたプログラムを作る思考
理学療法士は、患者様の希望を達成するため日々、ゴール設定をし、プログラムを考え実行・修正を繰り返して行っています。

また、ゴールを達成するためにとる方法を、エビデンスに基づいた(論文や文献で信頼度のある)方法を選択します。

こういった考え方は、トレーナーとしての考え方に直結する部分があります。

・トレーナー × 理学療法士になるために
栄養学の知識と対応できるターゲットを広げることが必要です。

理学療法士の多くは怪我や病気をした後の方を対応しています。

そのため、ある程度健康な方も対応できるよう、

トレーニングメニューのレパートリーを増やすことや、健康予防や増進からの視点なども増やすことをおすすめします。

理学療法士は怪我や病気をした後の方を対応してきているからこそ、フィットネスの重要性を深く理解し、

さらなる健康予防・増進の可能性を広げることができるでしょう。

<柔道整復師×トレーナー>

・柔道整復師の強み

・治療行為が許された資格

柔道整復師は、元々持っている腰痛や肩こりなどの節々の痛み、トレーニングによる疲労などを医学的観点から治療する能力がある。

さらに、電気治療など一般のトレーナーでは出来ない治療もできます。


・単独で開業できる

柔道整復師は開業ができるので、開業先とタッグを組むことができる。

これは理学療法士とは大きな違いです。

理学療法士は、理学療法を保険を使用して単独で行うことはできず、医師の指示のもと出ないと、医療行為はできません。


・スポーツ業界に進出しやすい
骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷などの損傷についての知識、整復・固定などの施術能力がある為、怪我した後のアスリートの選手復帰をサポートできます。

<管理栄養士×トレーナー>

・管理栄養士の強み

・すべての人に必要な「食事のプロ」
病気や怪我に対しても具体的な食事もサポートができます。そのため、持病がある方や、食事サポート中の突然の体調不良に対しても対応できます。


・自社独自の食事メゾットや健康食品で勝負できる
食事のすべてを知っているからこそ、その会社と掛け合わせた、独自のメゾット・健康食品を考えていくことができます。

<調理師×トレーナー>

・調理師の強み


・豊富な食事メニューの提供ができる


調理師は調理するという部分で強いです。
同じ素材・食材でも、よりバリエーションに富んだ料理を提供するということが可能となります。
トレーニングでの食事制限はとても辛く、ストレスも溜まりやすいです。
そこにちょっとしたアイデアを付け加えるだけで、ゲストのモチベーションをあげることが可能となるでしょう!
また、調理師は独自に開業することもできるため、独自のおいしいダイエット料理を提供・アピールしていくという売り出し方も可能です。

<鍼灸師×トレーナ>

・体のケアとリラックスのプロ


鍼灸治療は、体の表面に機械的な刺激(鍼)や熱による刺激(灸)をあたえ、病気を治療・予防するというものです。

様々な慢性痛の緩和や、筋肉の疲労改善、新陳代謝を高たり、女性に多い冷え性や貧血・月経異常・更年期障害など多くの効果がある。

お客様は体を動かしたりすることなく寝たままできるので、ストレッチやマッサージに比べてリラックスしやすいでしょう。

トレーナーの資格とともに鍼灸の免許を持つことで、治療と予防を兼ね備え、身体を作り上げる能力を得ることができ、ニーズに広く対応できるようになります。

<介護士×トレーナー>

・介護士の強み

・介護予防という分野に進出
介護予防とは、

「要介護状態の発生をできる限り防ぐこと、そして要介護状態にあってもその悪化をできる限り防ぐこと、さらには軽減を目指すこと」

とされています。

介護するだけでなく、トレーニング要素を取り入れることで健康な方から、介護が必要な方や必要になりそうな方の悪化の予防・改善をしていくことができます。

・資格を取って介護予防のトレーナーへ


介護予防の資格には

「介護予防運動トレーナー」「介護予防運動指導員」「介護予防主任運動指導員」「介護予防指導士」「介護予防運動スペシャリスト」

などがあります。

これらは各財団や協会が認定する民間資格となっています。

介護予防の基本的な知識、運動指導に必要な知識や技能が身に付きます。

高齢者一人一人に生きがいのある生活ができるよう、生活の質(QOL)の向上の支援をしていくことができます。

<臨床心理士/公認心理師×トレーナー>

・臨床心理士/公認心理師 の強み

・心理学の視点からサポート!継続率アップへ
トレーナーはトレーニング方法や食事内容について、個人の運動能力や生活スタイル、計測結果など様々な情報から、その人に合ったサービスを提供していくことができるでしょう。

しかし、どんなに良質なサービスを提供しても、お客様が続けたいと思わなければニーズには答えられません。

そのためには、心理学の視点が必要となってきます。

トレーナーによる主観的な感覚でお客様の心理的な部分を解釈するのではなく、心理的アプローチによる客観的な分析・アドバイスが必要です。

そうすることで、ここのジムがいい・この人のトレーニングでないと・この人から教わりたい!というようになり、ファンが増えていくでしょう。

<看護師×トレーナー>

・看護師の強み

・看護職とトレーナー職に必要なものとは・・・
医療人代表の一人である看護師。

看護師としての体の基本知識から医療の知識・技術があるため、フィットネス業界に必要となる職種です。

病院やクリニックだけでなく、スポーツ業界、イベント関係、幼稚園など様々なところに配置されています。

トレーナーとしての運動について能力があれば、より健康・スポーツ業界に必要とされてきます。

・看護職限定の「健康スポーツナース」
日本健康運動看護学会の「健康スポーツナース(健康運動看護師)」という資格があります。

子どもから高齢者すべての人の運動のサポートができ、看護職として突然の怪我や事故において適切な処置していくことができます。

他にも、日本運動器看護学会認定の「運動器看護師」や、日本運動器科学会の「運動器リハビリテーションセラピスト」などがあります。

まとめ

今回は トレーナーと相性のいい職業についてお送りしました。
● すでにトレーナーの方
● 他の職業についてるけどトレーナーになりたい方
● これからトレーナーを目指す方
どのタイプの方にもトレーナーという能力を得ることで自身の仕事の幅と可能性が広がることが解っていただけたと思います。
パーソナルトレーナーには確固たる資格はないものの、
きちんとした知識や技術を得て、その能力を獲得することによって、今自分が行なっている仕事にも大きな彩を与えることができます。
みなさんも、一緒にパーソナルトレーナーを目指しましょう!!