パーソナルトレーナーへの道:【栄養学】Vol.3 脂質

パーソナルトレーナーとして働く・働きたい、ダイエットをしたい、などなど考えられている方へ、

今回は、必ず抑えておきたい「脂質」についてです。
「脂質」はどちらかというと、「悪」とされやすい栄養素だと思われます。ですが、脂質の身体における働きを知り、「悪」なのか「良」なのか?判断していくために、「脂質」についてまとめていきます。

目次

1.脂質は身体でどんな働きをしている?
2.脂質(脂肪酸)の種類と働き
3.良性と悪性について
4.どんな食材をチョイスするといい?
5.まとめ

1.脂質は身体でどんな働きをしている?

・糖質が最も効率のいいエネルギーとして使われ、脂質は次いで使われる「第二のエネルギー源」です。
・脂溶性ビタミン(D、A、K、E)の吸収促進。
・体温の保持→保温効果。
・1g あたり9kcal と、三大栄養素の中では最も高いエネルギーを得られます。
・身体に必要な「ホルモン」などの構成を担う。


これらが主な働きです。
では、次は摂取しすぎると?逆に少なすぎると?身体に起こる反応です。

・欠乏 → 肌荒れ、便秘、月経不順
・過剰 → 肥満、血管疾患

2.脂質(脂肪酸)の種類と働き

① 飽和脂肪酸
1- 短鎖脂肪酸:バター。エネルギーになりやすく、腸内環境を整えてくれます。
2- 中鎖脂肪酸:ココナッツオイル。筋分解の抑制、エネルギーになりやすいため脂肪になりくい。
3- 長鎖脂肪酸:お肉の脂。ホルモン、コレステロールがつくられやすい、便秘に効果的です。


② 不飽和脂肪酸

1- 一価不飽和脂肪酸

オメガ9脂肪酸:皮脂と同じ成分のため、乾燥肌に効果的

2- 多価不飽和脂肪酸

オメガ6脂肪酸:細胞に炎症を起こす。血液をドロドロにする

オメガ3脂肪酸:細胞の炎症を抑制。血液をサラサラにする。中性脂肪を分解

3.良性と悪性について

脂質は、身体にとって「良性な脂質」と「悪性な脂質」とに分かれます。
それぞれどんなものがあり、分類されるのかまとめていきます。

・悪性 → オメガ6脂肪酸、酸化した油、動物性脂肪酸、トランス脂肪酸
・良性 → オメガ3脂肪酸(αリノレン酸・DHA・EPA)、中鎖脂肪酸、オメガ9脂肪酸

4.どんな食材をチョイスするといい?

では、具体的には食材選びとどのように摂取していくかが一番重要です!
併せて、どんな食材に気を付けると良いかまとめていきます。

「悪い油」
・オメガ6脂肪酸 → サラダ油、菜種油
・酸化した油 → コンビニのホットスナックなどで使用されている油
・動物性脂肪酸 → お肉の脂身
・トランス脂肪酸 → マーガリン、ショートニング(ショートケーキや甘いものに含まれていることが多いです)

「良い油」
・オメガ3脂肪酸 → 亜麻仁オイル、魚油、えごま油
・中鎖脂肪酸 → MCTオイル、ココナッツオイル
・オメガ9脂肪酸 → オリーブオイル、米油

5.まとめ

一般的に「脂質は脂肪になり、太りやすい!」このようなイメージが強いと思います。ですが、脂質はエネルギー源になり、身体にとって必要不可欠なホルモンなど構成する、必ず必要な栄養素です。
ですが、大事なことは「良い油」と「悪い油」があるということ。その中で、どの食材がどちらに分類されるかを知ることが一番重要です!!
ダイエットをしたい方、スポーツをされている方、そうでない方も普段食べられている食事、食材はどちらの油に分類されるか意識していただければと思います。

松山 尚史

コラムを書いた人
松山 尚史

トレーナーズラボ第1期生の松山 尚史です。